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国際宇宙ステーションの拡大撮影

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(2020:06:04 20:12:51, SONY α7R IV, F11.0, 1/1000, ISO:3200, 800mm, 100-400mm F4.5-5.6(SEL100400GM) + 2X Teleconverter, 32.7℃, 1000.1hPa, 48%)

距離が439kmと近めなので家から国際宇宙ステーションの撮影チャレンジしました。
北西から見え始め、真上を通過して、南東へと消えていく行程なので三脚を設置するとカメラを向け切らず撮影しにくいです。ということで今回も手持ち撮影。焦点距離がそこそこあるので視野に収めるのが大変。というかその影響でシャープに撮れる可能性ゼロでした。次回は三脚を一脚のように使って撮影かな。

今回はせっかくなので撮影画像を動画に変換してみました。
国際宇宙ステーションを中央へ位置合わせできるソフトがあればいいのですが、Registaxじゃ微妙そうだしどうやったらいいのか分からず。でも手動でやるのは面倒。ということで10ピクセル四方の輝度が最大になるポイントを探して中央にするという単純アルゴリズムなツールを作ってやりました。ふぅ。





COVID-19とHIV薬

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(2020:03:02 14:01:09, SONY α7R IV, F2.8, 1/2500, ISO:100, 70mm, 24-70mm F2.8(SEL2470GM), 20.6℃, 1009.0hPa, 48%)

Lopinavir/Ritonavir

試験管実験の結果からするとプロテアーゼ阻害剤がSARS-CoV-2に対してかなり有効に思えます。ということでHIV薬として知られているLopinavir/Ritonavir(Lopimune)を入手しました。
SARSでは一定の効果を上げた薬ですが、新型肺炎(COVID-19)に対しては効果あるのかないのか分からない程度にしか効かないようです。その割に副作用の出る確率が大きいのでデメリットの方が強そうです。

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SARSの治療では致死率を9.6→2.3%に下げるなど、劇的な効果をもたらしました。
ribavirinとの併用がいいという話もあります。

SARSでは発症10日目がSARS-CoV量のピークとなるため、この期間~発症初期に投薬するのが特に効果的です。

※特にこの薬の摂取は危険なのでおすすめできません※

lopinavir/ritonavirを400mg/100mg/12時間経口摂取
ribavirinを最初2.4g、続いで1.2g/8時間を経口摂取

肝機能障害や糖尿病化などの副作用あり。


以下は今回参考にした資料メモ

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Lopinavir/Ritonavir

Lopinavir/Ritonavir

HIV感染症向けの薬
1回400mg・100mgを1日2回食後に経口投与

※糖尿病の発生や肝機能障害を起こすため、血中の各種濃度モニタリングが必要。何のサポートもなしで服用するのは危険

併用薬剤と相互作用を起こすので注意(併用不可な薬剤の記載あり)

以下は使用に注意必要
・肝機能障害
・血友病及び著しい出血傾向
・器質的心疾患及び心伝導障害
・糖尿病

副作用
下痢,嘔気,嘔吐,腹痛等
糖尿病、膵炎、出血傾向、肝機能障害、肝炎、不整脈、頭痛

ロピナビルはHIVプロテアーゼの活性を阻害
リトナビルは,CYP3Aによるロピナビルの代謝を競合的に阻害し,ロピナビルの血中濃度の上昇をもたらす
ヒトのアスパルティックプロテアーゼに対してはほとんど阻害作用を示さない

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The Covid-19 epidemic.
2020 Feb 12

初期症状は肺炎
子供には胃腸の症状と無症状もある

平均潜伏期間は5日、中間値は3日

初期症状は発熱、咳、鼻閉、倦怠感、上気道関連の症状
75%が呼吸困難
肺炎は発症から2~3週間でおきる

R0=2.2~3.58

致死率は2.2%

肺胞上皮細胞のACE2受容体を介したエンドサイトーシスで感染する

プロテインキナーゼのAAK1により感染阻止できる
アデノシンアナログのRemdesivirで病状改善した
エンドゾームpHを上げるクロロキンで感染をブロックできる可能性がある
lopinavir/ritonavirはSARSの治療に効果あり
モノクロナール抗体のleronlimab、RNAポリメラーゼ阻害剤のgalidesivirなども

※その他もろもろ治療剤あり

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Severe Acute Respiratory Syndrome
May 2004

SARS

R0は2.2~3.7
感染力(attack rate)は10.3~60%、2.4~31.3感染/1000曝露時間

※1日10時間外出するなら、0.02~0.3人/日に感染させる

SARS-CoVは接触や飛沫で感染。それ以外の感染経路もある
SARS-CoVは糞便中で数日感染力を保持し、経口/飛沫での感染もある
マスク(医療用、N95)でリスクを減らせる

潜伏期間は2~10日。稀に16日ほど

初期症状はインフルエンザ様
発熱は低熱から高温まで

呼吸器障害は発症2~7日目以降
初期は乾いた咳、軽い息苦しさ

無症状も報告されているが数は少ない
子供はレアケース。あっても症状は軽い

発症8~12日で呼吸器障害が重くなる
呼吸困難や低酸素症
10~20%の入院患者が低酸素症から人工呼吸装置が必要となる
その状態が~1週間続く

回復期は発症14~18日目から

致死率は9.6%(0~40%)
60歳以上の致死率は45%
糖尿病やB型肝炎ウイルス感染者は死亡リスクが高い

SARS-CoVに感染すると20~25%が呼吸障害を起こす

治療にはribavirin, IFN-α,lopinavir/ritonavirなどが用いられる

ribavirin
核酸アナログで動物コロナウイルスを始め多くのDNA/RNAウイルスに効果がある
コルチコステロイド服用患者で効果があった
効果がなかったという報告多い
In vitroでSARS-CoVに効果なし

IFN-βはin vitroで効果あり

IFN-alfacon-1と高濃度methylprednisoloneでの治療は迅速な効果あり
ribavirin、IFN、コルチコステロイドの組み合わせも効果あり

lopinavir/ritonavir
HIV治療で用いられるプロテアーゼ阻害剤の組み合わせ
ribavirinとコルチコステロイドの組み合わせよりも効果が高かった

発症から2週間の呼吸障害患者で、ウイルス量が減り、抗体価の上昇が確認できる
肺の損傷はサイトカイン調節不全な自己免疫による

コルチコステロイドはウイルス増殖を増やすか延ばすかで悪化させる可能性がある
コルチコステロイドは免疫を抑制し、真菌感染の可能性もある

218患者の調査ではコルチコステロイド服用と死亡に強い関連性あり
回復患者の壊死も報告された

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Treatment of severe acute respiratory syndrome with lopinavir/ritonavir: a multicentre retrospective matched cohort study
2003

SARS
lopinavir/ritonavir(に加えてribavirinの併用)で挿管率と致死率を下げた
ribavirinやステロイドの有無の影響は不明

lopinavir/ritonavirの早期利用は致死率2.3%、挿管0.0%
SARSは致死率9.6%、挿管20%

lopinavir/ritonavirを400mg/100mg/12時間経口摂取。症状に応じて10~14日間
ribavirinを最初2.4g、続いで1.2g/8時間を経口摂取(もしくは8mg/kg/8時間を静脈へ)

致死率 早期投薬2.3%(0~6.8%) 投薬なし15.6%(9.8~22.8%)
挿管 早期投薬0% 投薬なし11.0%(7.7~15.3%)
酸素飽和度(SaO2 95%以下) 早期投薬68.2%(52.3~81.8%) 投薬なし84.5%(74.4~95.2%)
Proportion requiring pulse 早期投薬27.3%(11.4~40.9%) 投薬なし55.4%(47.6~63.9%)

致死率 重症投薬12.9%(0~25.8%) 投薬なし14.0%(5.2~26.3%)
挿管 重症投薬9.7%(0~22.6%) 投薬なし18.1%(9.0~29.7%)
酸素飽和度(SaO2 95%以下) 重症投薬93.5%(80.6~100%) 投薬なし92.1%(75.9~100%)


SARS-CoVはRNA複製酵素、タンパク質分解酵素のターゲットとなる
mRNA cap-1 methyltransferaseは抗ウイルス剤として期待される
システインタンパク質分解酵素阻害剤(E64d、cystatin D)、セリンタンパク質分解酵素阻害剤(leupeptin)は試験管で低濃度で効果あり
核酸アナログ(ribavirin)は低い抗ウイルス効果にもかかわらず間接的に免疫系に働き効果がある

インターフェロンαの鼻腔内吸入が治療に用いられている
インターフェロンα/βは試験管でSARS-CoVに有効

lopinavirはaspartate proteasesに特異的に働く
lopinavirとribavirinは試験管では単独利用での効果は小さい
lopinavir 4μg/mLとribavirin 50μg/mL、48時間の培養でSARS-CoVによる細胞変性阻害に効果あり
lopinavir 1μg/mLとribavirin 6.25μg/mLでは効果低下
lopinavirの血清濃度が9.6μg/mLで最大効果、5.5μg/mLが閾値と考えられる?

発症10日目でウイルス量が最大となる
発症初期に投薬するのがいい

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COVID-19: a critical care perspective informed by lessons learnt from other viral epidemics
2020 Feb 20

COVID-19

SARS-CoV-2は
コウモリのコロナウイルスと80~89%相似
SARS-CoVと79%
MERS-CoVと50%

肺と胃腸に多く発現するACE2受容体を使って感染する

発症から人工呼吸器まで10.5日(中間値)
入院患者の23~32%がICU

腎不全 3%
敗血症ショック 4~8.7%

初期入院患者の致死率は4.3~15%
入院患者の致死率は、病院外の致死率よりも高い

治療はコルチコステロイド(炎症正反応制御)、lopinavir/ritonavirやribavirin(抗ウイルス剤)が使われるが微妙

SARS-CoVでは高濃度コルチコステロイドが用いられたが効果なく副作用あり(呼吸困難時に3g以上のメチルプレドニゾロン)

※医療従事者向けの感染リスクを減らす方法など記載あり

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CDC Q&A

Q. COVID-19治療法は?

全ての患者には治療は不要
入院患者へは呼吸補助、敗血症ショック、多臓器不全の対処に重点がおかれる

コルチコステロイドは肺炎症の悪化、敗血症ショックなどが示されない限り避けるべき

Remdesivirは試験管で効果あり、使われている
lopinavir/ritonavirも使われているが効果の報告はない

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Letter to the Editor: Case of the Index Patient Who Caused Tertiary Transmission of Coronavirus Disease 2019 in Korea: the Application of Lopinavir/Ritonavir for the Treatment of COVID-19 Pneumonia Monitored by Quantitative RT-PCR
2020 Feb 20

COVID-19
Lopinavir/Ritonavir

n=1
SARS-CoV-2では劇的改善はなかった
投与患者は急性呼吸器障害にはならなかったが、薬の効果かは不明

PCRの陽性基準はCt=35、陰性基準はCt=37以上
9日目 Ct=30.71
10日目 Ct=35.66
と変化したが効果は微妙

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The course of clinical diagnosis and treatment of a case infected with coronavirus disease 2019
2020 Feb 19

n=1
Lopinavir/Ritonavir 800/200mg/日
methylprednisolone 40mg/日(3~4日目のみ20mg/日)
human interferon alfa-2b 1000万IU/日
ambroxol hydrochloride 60mg/日
moxifloxacin hydrochloride 400mg/日

8日間の治療で以下などが改善
体温 39.3 → 36.1度
心拍 105 → 69回/分
呼吸 23 → 18回/分
リンパ球 4.1 → 11.6%
酸素飽和度 91.2 → 97.7%

※ほかにも計測値多数あり

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Characteristics of and Public Health Responses to the Coronavirus Disease 2019 Outbreak in China.
2020 Feb 20

潜伏期間は1~14日
発熱、倦怠感、乾いた咳が多い
鼻づまり、鼻水、上気道の症状は少ない
半数の患者が一週間後に呼吸困難となり、重症者は急性呼吸障害、敗血ショック、代謝性アシドーシス、血液凝固障害が起きる。
重症者の発熱は少ない

発熱しないmildな患者は一週間後に回復する

ICU患者は非ICUと比べて以下が多い
IL2, IL7, IL10, GSCF, IP10, MCP1, MIP1a, TNF-α

全ての患者は肺炎。CTで肺に影
初期段階では複数の白い小さな影と間質性の変化。特に肺の外に観察される
その後複数のすりガラス状の影と浸潤性陰影が両肺に見られる
重症者では統合が起きるが、胸膜湿潤は稀れ

mild:おだやかな症状。肺炎はなし
軽症:発熱、呼吸器障害、肺炎
重症:呼吸困難。呼吸30回/分、飽和酸素93%以下、PaO2/FiO2が300mmHg以下のいずれか
重篤:人工呼吸器が必要な呼吸障害、ショック症状、肺以外の臓器不全を併発したICU、48時間以内に50%の肺画像悪化、合併症のいずれか

一般治療
A.安静。バイタルサインと酸素飽和度の監視
B.血液、腎臓、CRP、健康指標、血液凝固、動脈ガスなどの監視
C.酸素飽和度の状態に応じて酸素吸入など
D.抗ウイルス剤投与。IFN-αのエアロゾル吸入(500万U/時を2回/日)、Lopinavir/Ritonavir(2錠/12時間)
E.抗生物質投与。二次感染の抑制

重症の治療
A.治療方針:対処療法。合併症、二次感染を防ぎ、臓器の補助をする
B.呼吸補助:人工呼吸器を2時間利用し改善しなかったり装着が困難(気道分泌物、咳など)な場合は挿管。必要なら人工肺
C.循環補助:血管作用性の薬投与
D.その他:呼吸困難や肺炎の状態によって糖質コルチコイドを3~5日間。メチルプレドニゾロン1~2mg/kg/日

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COVID-19とクロロキン

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(2020:03:02 14:00:55, SONY α7R IV, F2.8, 1/3200, ISO:100, 70mm, 24-70mm F2.8(SEL2470GM), 20.6℃, 1009.0hPa, 48%)

COVID-19は2020年3月2日現在、日本での感染者は239人で死亡は6人(旅客船関連705人、死亡7人は除く)、世界での感染者は8万9240人、死亡が3058人と発表されています。
公開データを利用した分析によると致死率は4.3%、重症率は18.1%と変わらず高値をキープしています。

日本は相変わらず検査がほとんど行われていません。
個人はもちろん医者からの要請ですら検査を断られるという話があるほどです。
「自分の身は自分で守れ」という状態になりつつあるためCOVID-19で効果があるかもしれない薬を3種類購入しました。そのうちのひとつクロロキン(Plaquenil、hydroxychloroquine sulfate)です。

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クロロキンはマラリアや慢性リウマチの薬として長年使われている安価な薬で、
エンドゾームのpHを上げることでSARS-CoV-2感染を妨ぐ効果が期待され、次世代のCOVID-19治療薬の候補に挙げられています。

100人以上のCOVID-19患者へのヒドロキシクロロキンの投与では肺炎悪化を抑制、肺画像改善、陰性への変化などがありました。

しかしエンドゾーム経路での侵入よりも、プロテアーゼ存在下での細胞膜経由の侵入の方が100~1000倍効率よく感染するため、クロロキン単独での感染予防効果はあまりないかもしれません。

COVID-19の主な症状は呼吸障害で自発呼吸できない患者が多く、頭痛、吐き気、嘔吐を訴える患者もいます。そのことやSARSなどでの解剖結果から脳内のSARS-CoV-2が症状の悪化に寄与している可能性があります。
脳への感染は血液やリンパ液経由ではなく、鼻腔などからニューロン経由で到達していると考えられ、エアロゾル経由の抗ウイルス薬やマスクの利用がその侵入経路の阻害に効果ある可能性があります。
脳ではACE2受容体の発現が少ないためクロロキンによる感染阻害効果はないかもしれません。

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※薬の摂取は危険なのでおすすめできません※

COVID-19の治療では500mg/12時間を10日間投与、最小投与期間を5日としているものもあるが、自己免疫疾患用途では最大600mg/日と指定されている薬のため過剰投与。

試験管内でSARS-CoV-2に対するEC90は6.90μMで、これは(私の体重の場合)1日500mg投与に相当するので3錠/日=600mg/日程度がいいかもしれない。

永久的な視力低下などの副作用がある。
子供、高齢者、基礎疾患ありなどの場合は利用禁止。

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市販薬でなくとも一般的な食べ物がCOVID-19の予防や治療に使えるかもしれません。

例えばフラボノイドの一種rhoifolinは試験管実験でSARS-CoVに対する感染阻害効果が報告されています。
レモンを食べるともしかしたらコロナウイルス感染予防になるかもしれません。


以下は今回参考にした資料メモ

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Expert consensus on chloroquine phosphate for the treatment of novel coronavirus pneumonia
2020/02

クロロキン
500mg/12時間を10日間投与
胃腸障害が重度な場合は1日1回投与
■治らない視力低下などの副作用あり

以下の患者はクロロキン禁止

・18歳以下は禁止
・65歳以上は禁止
・妊婦は禁止
・4-アミノキノリンにアレルギーある患者は禁止
・血液疾患患者は禁止
・肝臓/腎臓疾患の末期患者は禁止
・網膜疾患、難聴は禁止
・精神疾患は禁止
・皮膚障害は禁止
・G6PD欠乏症は禁止
・その他基礎疾患患者は禁止(詳細論文にあり)

最小投与期間は5日
体温が3日間正常に戻るなどで退院

副作用
めまい、頭痛、食欲不振、吐き気、嘔吐、腹痛、耳鳴り、下痢、過敏症などは投与中止で元に戻る
角膜に白い粒子は投与中止で元に戻る
網膜浮腫、色素蓄積。視力低下。網膜症、黄斑変性などが長期投与で起きる。元には戻らない
ジストニア、ジスキネジア、舌伸展、斜頸などの外部脊椎疾患。部分的に元に戻らない
不正脈や心筋ショック
溶結、再生不良性貧血、血小板減少
皮膚炎、白髪、脱毛、神経筋痛など

※その他、投与中の注意事項あり

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Remdesivir and chloroquine effectively inhibit the recently emerged novel coronavirus (2019-nCoV) in vitro
04 February 2020

SARS/MERSの治療ではribavirin,interferon, lopinavir-ritonavir, corticosteroidsなどが用いられている。
この研究ではribavirin,penciclovir, nitazoxanide, nafamostat, chloroquine,よく知られた抗ウイルス剤 remdesivir (GS5734), favipiravir (T-705)を用いた。
対象は2019-nCoVで、in vitro

クロロキンはマラリアや自己免疫疾患によく用いられ、抗ウイルス効果が近年報告されている。
クロロキンはエンドゾームのpHを上げることでウイルス感染を妨げる。クロロキンは細胞への侵入と放出の両方を妨げる。
さらに免疫に対する効果で相乗的に抗ウイルス効果を発揮する。
試験管内で、2019-nCoVに対するEC90は6.90μM=500mg投与。
クロロキンは70年間安全に利用されている。

※EC90:90% effective concentration

※クロロキン市販薬は一錠200mg→最初の10日前後は3錠/日、その後2錠/日程度?

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Chloroquine is effective against influenza A virus in vitro but not in vivo
21 January 2008.

クロロキンはインフルエンザに対し
試験管内では効果的
マウスとフェレットの体内実験(12.5~37.5mg/kg/day)では効果なし
influenza viruses PR8(H1N1)、HK68 (H3N2)

HIV-1に対して既存の治療+クロロキン投与では感染量の減少が見られた。

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Anti-malaria drug chloroquine is highly effective in treating avian influenza A H5N1 virus infection in an animal model
4 December 2012

クロロキンはリソソームのpHを上げ、ファゴソームの融合とリソソームタンパクの減少を阻害する。
クロロキンはエンドゾームの酸性化を妨げ、インフルエンザウイルスのエンドゾーム系侵入を阻害する。

マウスを用いた実験ではインフルエンザ感染に対して十分な効果はなかった。

クロロキンは免疫反応のTLR信号系を阻害する。
膵臓ガンのケモカイン受容体CXCR4のアンタゴニストとして結合を阻害する。

マウスで炎症性サイトカインが働いていないときのクロロキン投与でインフルエンザAH5N1ウイルスの肺へのオートファジーを阻害した。

クロロキン30μMで80%阻害、10μMで70%阻害
感染直後の投与で効果あり
感染6時間後の投与では効果なし


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Dose refinements in long-term therapy of rheumatoid arthritis with antimalarials.
1983 Jul

クロロキン投与量と体内濃度

8.3mg/kg/day(体重55kgで460mg/day)投与で3週間後に10μM平衡状態になる
4.0mg/kg/day(体重55kgで220mg/day)投与で4週間後に1μM平衡状態になる

※市販薬は一錠200mg

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医療用医薬品:プラケニル

ヒドロキシクロロキン硫酸塩

重大な副作用
下痢
眼障害
中毒性表皮壊死融解症
血小板減少症、無顆粒球症、白血球減少症、再生不良性貧血
心不全に至り、致死的転帰をたどる心筋症
筋疾患
意識障害に至る重度の低血糖
自殺行動
遺伝毒性

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The Covid-19 epidemic.
2020 Feb 12

初期症状は肺炎
子供には胃腸の症状と無症状もある

平均潜伏期間は5日、中間値は3日

初期症状は発熱、咳、鼻閉、倦怠感、上気道関連の症状
75%が呼吸困難
肺炎は発症から2~3週間でおきる

R0=2.2~3.58

致死率は2.2%

肺胞上皮細胞のACE2受容体を介したエンドサイトーシスで感染する

プロテインキナーゼのAAK1により感染阻止できる
アデノシンアナログのRemdesivirで病状改善した
エンドゾームpHを上げるクロロキンで感染をブロックできる可能性がある
lopinavir/ritonavirはSARSの治療に効果あり
モノクロナール抗体のleronlimab、RNAポリメラーゼ阻害剤のgalidesivirなども

※その他もろもろ治療剤あり

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Breakthrough: Chloroquine phosphate has shown apparent efficacy in treatment of COVID-19 associated pneumonia in clinical studies.
2020 Feb 19

COVID-19
マラリア治療薬のChloroquine phosphateが効果あり

試験管実験では低濃度で効果あり
EC50 1.13μM
CC50 100μM以上

※EC50:50%効果濃度
※CC50:50%細胞毒性濃度

100人以上の患者へのヒドロキシクロロキンの投与で肺炎悪化を抑制
肺画像改善、陰性への変化など

エンドソームのpHを上げることでウイルスの感染を防ぐ

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Chloroquine for the 2019 novel coronavirus
2020 Feb 15

teicoplanin 抗ブドウ球菌剤 試験管でEC50 8μM
remdesivir 核酸アナログ 試験管でEC50 1.1μM

クロロキン 自己免疫疾患では最大600mg/日

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Severe acute respiratory syndrome coronavirus 2 (SARS-CoV-2) and coronavirus disease-2019 (COVID-19): The epidemic and the challenges.
2020 Feb 17

抗ウイルス剤投与 85%以上
oseltamivir 75mg/12時間、経口
ganciclovir 0.25mg/12時間、静脈
lopinavir/ritonavir 400/100mg/12時間、経口

抗生物質投与 90%
抗真菌剤が使われる例も

細菌やカンジダに感染されている 5.1~9.8%

効果不明ながら以下も利用されている
lopinavir/ritonavir、核酸アナログ、ノイラミニダーゼ阻害剤、remdesivir、umifenovir(arbidol)、DNA合成阻害剤(tenofovir、disoproxil、lamivudine)、クロロキン、漢方(ShuFengJieDu、Lianhuaqingwen)

以下が効果あることも考えられる
3CLpro-1(ACE2ペプチド、3CLProの阻害剤)、vinylsulfoneタンパク分解酵素阻害剤

クロロキンは試験管実験で効果あり
remdesivirは臨床で効果あり


肺炎患者
ICU 25.9%
急性呼吸障害 20.1%
挿管 8.3%
人工肺 3.2%
ショック症状 6.8%
急性腎不全 4.0%
継続的な人工透析 5.0%
急性心不全 7.2~12%

発症から死亡まで 14日(中間値)
70才以下は 20日
70歳以上は 11.5日

※COVID-19の概要から現在ある問題点まで色々書かれてる

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SARSに関する研究の概要
2004?

プロテアーゼによりSARS-CoVの増殖が著しく亢進し、肺炎重症化への関与が示唆された。

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SARSおよび動物コロナウイルスの増殖と遺伝子発現に関する研究
2005?

SARS-CoVはプロテアーゼ(trypsin, elastase等)存在下では細胞膜径路で侵入する。
エンドゾーム径路感染より100-1000倍感染効率が高い。

SARSはプロテアーゼの存在が重要で、SARS-CoV増殖及び肺の組織障害が高くなることを観察した。

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Inhibition of SARS-CoV 3CL protease by flavonoids
2019 Nov 14

コロナウイルスはフラボノイドのターゲット
フラボノイドによる抗ウイルス作用は3CLproの阻害による
SARS-CoV 3CLproへの効果を調べた

Herbacetin(3,4′,5,7,8-pentahydroxyflavone)、rhoifolin(apigenin-7-O-rhamnoglucoside)、pectolinarin(5,7-dihydroxy 4′,6-dimethoxyflavone 7-rutinoside)は効果あり
S1、S2、S3'と結合

3CLproはSARS-CoVとMERS-CoVの11箇所に作用し16の構造を取らないペプチドに分解する

50%阻害効果IC50は
herbacetin 33.17μM
rhoifolin 27.45μM
pectolinarin 37.78μM


※rhoifolin:ロイフォリン:カラムシやレモン、グレープフルーツの葉、オノニス・スピノサの芽、ノコギリパルメットの果実等
※herbacetin:ヘルバセチン:亜麻仁の外皮
※pectolinarin:ペクトリナリン:アザミ

※レモンを食べるとコロナウイルス感染予防?

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Clinical characteristics of 50466 hospitalizedpatients with 2019-nCoV infection
2020 Feb 28

COVID-19

n=50466

発熱 89.1%
咳 72.2%
倦怠感 42.5%
ARD 14.8%
CT異常 96.6%
重症 18.1%
致死率 4.3%

PubMed、Cochrane Library、Embase databasesの公開データを利用
データ収集時の検索語:"2019-nCoV", "Coronavirus", "COVID-19", "SARS-CoV-2", "Wuhan Coronavirus"

SARS-CoVでは肺の繊維化が感染後
1ヶ月 45%
3ヶ月 36%
6ヶ月 30%

肺胞損傷後、TGF-βが放出され肺の修復が起きる
ウイルスの感染はTGF-β系の過剰反応を起こし、肺の繊維化につながる

ウイルスの感染とその後の繊維化対策
remdesivir:感染抑制のために利用
抗生物質:細菌感染の抑制ではなく炎症反応の抑制と滲出物減少のために利用する。マクロライド抗生物質(clarithromycin、azithromycin、erythromycin)など
arsenic trioxide:TGF-βによる繊維化の抑制
人工呼吸器:合理的に扱い、肺の損傷を防ぐ
ピルフェニドン(抗繊維化薬)、ニンテダニブ(突発性肺繊維症治療薬):肺の繊維化を抑制

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The neuroinvasive potential of SARS-CoV2 may be at least partially responsible for the respiratory failure of COVID-19 patients
2020 Feb 27

COVID-19の主な症状は呼吸障害で、自発呼吸できない患者が多い
頭痛、吐き気、嘔吐があることも

コロナウイルスは気管だけでなく中枢神経系へも感染する
脳幹に多く感染
いくつかのコロナウイルスではシナプス接続系を通じて延髄呼吸中枢へ広がる

SARS-CoVと異なりSARS-CoV-2では上気管での症状がみられる
SARS-CoV-2のターゲットは下気管かもしれない

初期症状は発熱(83~99%)、空咳(59.4~89.2%)
呼吸器障害(~55%)
呼吸困難患者の半数以上がICU(全体の27.5%がICU)
ICU患者の46~65%が短期間で悪化し死亡する(全体の13.8%が死亡)
ICU患者の89%が自発呼吸できない(全体の24.5%が自発呼吸できない)
酸素吸入 41.7%
非挿管 41.7%
挿管 47.2%

SARS-CoVでの細胞侵入はACE2受容体を介すのがメイン
気道上皮細胞、肺実質細胞、血管内皮細胞、腎細胞、腸細胞に発現している

MERS-CoVはDPP4を介すのがメイン
下気管支、腎臓、腸、肝臓、免疫細胞に発現している

ACE2もDPP4も単独では感染には不十分

SARS-CoVもMERS-CoVも中枢神経系へ感染するが、そこでのACE2やDPP4の発現は少ない

嗅神経経由で脳へ感染していると考えられる
感染後は急速に視床や脳幹へ感染を広げる
SARS-CoVもMERS-CoVも脳幹への感染が多い

MERS-CoVを少量接種した場合は肺への感染は見られず、脳へ感染が見られ、それが高い致死率につながっていると考えられる

中枢神経系への感染ルートは不明
血液やリンパ液経由での感染ではなく、末端神経系からのニューロン経由と考えられている

COVID-19
初期症状から呼吸障害まで5.0日
入院は7.0日目
ICUは8.0日目
延髄を破壊する時間は十分にある
頭痛 8%
吐き気/嘔吐 1%
という神経症状もある

マスクの着用は中枢神経系への感染予防に効果ある
糞便摂取、結膜経由での感染は鼻腔経由よりも軽微と期待できる

SARS-CoV-2の神経感染はなぜ呼吸障害が起きるかの説明になる
武漢で重症患者が多かったのはほかの地域と比べ、初期のマスク着用率が低かったからかもしれない

感染初期からの抗ウイルス剤投与は中枢神経系への侵入をブロックできるかもしれない
空気散布による抗ウイルス剤使用は初期治療にいい

重症患者へよく利用されているコルチコステロイドは効果がないだけでなく、ニューロン内での増殖を加速する

SARS-CoV-2は免疫系からニューロンの中に隠れてるため、急性感染から回復したとしても完全な回復の保証はない
実際、回復期の患者でもウイルスが検出されている
ニューロン系への感染については現状は過小評価されているかもしれない

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Overlapping and discrete aspects of the pathology and pathogenesis of the emerging human pathogenic coronaviruses SARS‐CoV, MERS‐CoV, and 2019-nCoV
13 February 2020

SARS、MERS、COVID-19

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SARS-CoV

重量のある浮腫性の肺、肺門部や腹腔のリンパ節の肥大、脾臓の縮小
気管支上皮の露出、繊毛消失、扁平上皮化生

初期のステージは急性びまん性肺胞障害(DAD)
次のステージはDADに加えて繊維質と器質性肺炎

血中のリンパ球、単球、リンパ節、気管上皮細胞、腸粘膜、遠位尿細管上皮細胞、脳のニューロン、臓器内のマクロファージにSARS-CoVが検出
肺細胞で検出。肺胞内のマクロファージでもまれに検出される

初期のSARS-CoV活性と患者の容態に相関がある
肺内に単球、マクロファージ、好中球の浸潤が増える
炎症性サイトカインとケモカインのレベルが上昇
TNF-α、CXCL-10、IL-6、IL-8

病状悪化はSARS-CoV増殖による直接的な細胞変性とサイトカインストームによる免疫症による

SARS重症患者では以下が増える
炎症性サイトカイン(IL-1、IL-6、IL-12、IFN-γ、トランスフォーミング増殖因子β)、ケモカイン(CCL2、CXCL9、CXCL10、IL-8)

CXCL10、IL-2の早期増加とその後のIL-6増加とIL-10減少がSARS-CoVでの肺損傷に寄与すると考えらえる
早期の後遺症としてIFN-α、ISGsの持続的発現起きる

SARS-CoVの増殖を伴ったIFNタイプIの遅延発現が以下を引き起こす
マクロファージ/単球の湿潤、サイトカイン/ケモカインの増殖、血管漏出、SARS-CoV特異的なT細胞障害

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MERS-CoV

滲出性びまん性肺胞障害(DAD)でガラス状膜、肺水腫、タイプII肺胞細胞の肥厚、間質性肺炎、多核細胞を伴う
気管支粘膜下腺壊死も起きる

気管支の病変は呼吸障害とX線画像の異常を伴う
MERS-CoVのターゲットは肺細胞、多核上皮細胞、気管支粘膜下腺細胞
それらの細胞はDPP4(CD24)を発現していて、それがMERS-CoVの侵入経路となる

肺細胞、肺のマクロファージ、骨格筋内のマクロファージ、遠位尿細管上皮細胞で検出
尿細管間質性腎炎、急性尿管硬化症が起きる

DPP4は腎臓、肺胞、腸、肝臓、前立腺、活性化した白血球で発現している
MERS-CoVは樹状細胞、マクロファージ、T細胞に感染
炎症性サイトカイン/ケモカインを誘発する
TNF-α、IL-6、CXCL-10、CCL-2、CCL-3、CCL-5、IL-8
これらの誘発は下気道に滲出した免疫細胞によると考えられ、重度な炎症を引き起こす

MERS-CoVのT細胞への感染はアポトーシスを引き起こす
このT細胞系免疫反応抑制が感染拡大と重症に寄与している

さらにFGF2の発現とSmad7上昇によって腎臓と肺細胞がアポトーシス

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COVID-19

試験管実験では気管上皮細胞に感染させると細胞変性が起き繊毛活動が停止した

患者は呼吸困難とリンパ球減少
急性呼吸障害、貧血、急性心不全、二次感染の合併症

無症状感染者を含めて胸のCTにすりガラス状の異常がみられる

以下のレベルが高い
IL-1β, IL-1Rα, IL-7, IL-8, IL-9, IL-10, basic FGF, GCSF, GMCSF, IFNγ, IP10, MCP1, MIP1A, MIP1B, PDGF, TNF-α、血管内皮増殖因子

ICU患者はさらに以下が高い
IL-2, IL-7, IL-10, GSCF, IP10, MCP1, MIP1A, TNF-α

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Multiple organ infection and the pathogenesis of SARS
2005 Aug

SARS(疑い10、確定8)の死体解剖18件(発症14~62日後死亡)
SARS確定患者の白血球22件(発症3~29日後採取)
の調査

SARS-CoVが多く確認できたのは以下
リンパ球、単球、リンパ系組織、気管上皮細胞、腸粘膜、腎臓遠位尿細管上皮細胞、脳ニューロン、各種臓器のマクロファージ

免疫細胞と肺の上皮細胞が損傷のメイン

SARSは重症急性呼吸器症候群や肺炎が知られているが、他の臓器不全もしばしば起きている
胃腸症状、肝機能障害、脾臓萎縮、リンパ節腫脹など

SARSの肺は通常より3~4倍重い
繊維の滲出物、浮腫、間質性肥厚、ガラス状膜形成などの肺損傷がある
肺胞崩壊、肺胞は液体で満たされ、肺胞細胞剥離、気管支上皮細胞剥離がある
多核の合成細胞、血管炎症もある
細胞の浸透、リンパ球の浸透は少ない

肺胞上皮細胞タイプIとタイプIIの細胞質にSARS-CoVを確認できる
気管繊毛細胞の50%以上で確認できる

肺の上皮細胞には損傷なし

22患者の血液サンプル調査の結果
27%で単球とリンパ球の細胞質からSARS-CoVが見つかった
発熱3~10日目のものから検出された

もっとも感染していたのはT細胞。いくらかのB細胞やNK細胞も感染

SARS-CoVは小胞体とその周りで見られる

SARS-CoV感染率
顆粒球 3.0%
単球 29.7%
リンパ球 51.5%

脾臓とリンパ節は萎縮
脾臓は62%軽くなる

消化器の炎症は100%
粘膜下組織のリンパが枯渇していた
粘膜上皮細胞で感染あり

胃や食道では感染検出されず

腎臓で出血。血尿
遠位尿細管の上皮細胞の細胞質で感染検出
尿でSARS-CoVを検出

視床下部と皮質にあるニューロン細胞質の多くからSARS-CoVを検出
浮腫とニューロンの赤色変性が75%

63%で肝細胞が変性

心臓、膵臓、副腎、甲状腺、筋肉では変化なし

T細胞(CD3+、CD4+、CD8+)は発症から回復期まで減少


脾臓、リンパ節、腸リンパ系組織でリンパ球の破壊が起きている
そのリンパ球の破壊が後天性免疫不全を引き起こし、呼吸障害を悪化させているかも

※サイトカインストーム説はまだ証拠がないとされているときの論文?

SARS患者の29~39.2%が下痢などの消化器系症状
発症から3.5~7.5日以内までの間に起きる

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The characteristics of hDPP4 transgenic mice subjected to aerosol MERS coronavirus infection via an animal nose‐only exposure device
2019 Oct 30

エアロゾール感染の実験

マウスの鼻からMERS-CoVエアロゾール吸入で感染

潜伏期間5~11日で感染
体重減少7~11日目に観察
肺の病変7日目
肺の高濃度ウイルス3~9日目
脳の高濃度ウイルス7~9日目
60%が生存

DPP4受容体のないマウス、ハムスター、フェレットはMERS-CoVに感染しない
DPP4受容体はMERS-CoVのSタンパクの受容体結合ドメインと相互作用する。

hDPP4(ヒトDPP4)受容体発現マウスはMERS-CoVに感染し、肺炎を発症する。

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COVID-19関連資料色々

|   
(2020:02:18 20:45:30, SONY Xperia X(F5121) F2.0, 1/40, ISO:40, 4.2mm, 撮影地, 潮位, 月齢:24.2, 長潮, 14.5℃, 1019.4hPa, 50%)

新型肺炎(COVID-19)の影響で店頭から姿を消した商品が多くあります。
マスクや消毒アルコール類はまったく見かけません。
野菜の種も売り場によってはかなり品薄状態。ダイソーに買いに来たのですが有りませんでした。


以下は未整理なまま溜っていたCOVID-19/SARS/MERS関連の資料

COVID-19には安価な喘息薬シクレソニドが効果ありそう
SARSでは患者の30%がクラミジア肺炎に対して陽性を示した(血清検査)がPCRでは陰性だった
SARSではICU患者は13週以内に52.2%死亡
SARSではICUが23%。うち14%が人工呼吸器2ヶ月以上装着

目を引く内容はそれぐらい?

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Development and Clinical Application of A Rapid IgM-IgG Combined Antibody Test for SARS-CoV-2 Infection Diagnosis.
2020 Feb 27

RT-PCRが検出に用いられているが偽陰性が多い
SARS-CoV-2に対するIgM/IgG抗体による15分でできる検出法を開発した
指からの採血のためどこでも実施可能
※ウイルスではなく抗体を検出する

PCRで陽性患者397人、陰性患者128人でテスト
感度は88.66%、特異度は90.63%

偽陰性は抗体濃度の少なさ、抗体発現の個人差、IgMが2週間で消失することが原因と考えらえる

PCRは複雑な操作が必要で、2~3時間かかり、基準を満たした研究室、高価な機材、高度な技術者が必要で、偽陰性が出るという問題がある

一般にIgMは初期のウイルス感染対処でIgGは長期免疫
SARS-CoVの感染から3~6日でIgMが発現、8日目以降でIgGが発現

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Antibody-dependent infection of human macrophages by severe acute respiratory syndrome coronavirus
06 May 2014

抗Sタンパク血清免疫がヒト単球派生マクロファージへのSARS-CoV感染で増加した。
SARS-CoVに感染したマクロファージではウイルス増殖はない。

精製した抗ウイルスIgGは感染を促進する。
抗体を介した感染はFcγRIIに依存するが、ADE誘発には不十分。
SARS-CoVに感染したマクロファージがIgGを介在したADEを起こすにはFcγRII受容体に結合後の信号経路が必要。


SARS-CoVは気管系にのみ感染するのではない。各種臓器や造血細胞にも感染する。
SARS-CoV受容体のangiotensin-converting enzyme 2(ACE2)を発現していない免疫細胞への感染メカニズムは不明。

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Emerging respiratory infections: The infectious disease pathology of SARS, MERS, pandemic influenza, and Legionella.
2019 Apr 17

SARS

2002~2004年
29ヵ国、患者8096人、死者774人
致死率9.6%
2017年11月にコウモリ起源の可能性が示唆された

SARS-CoVは咳や濃厚接触で広まる。
感染すると2~12日で症状が出る。
死者は高齢者が多く、免疫抑制をしていることが多い。
12歳以下では重症になることは珍しい。
症状は発熱、筋肉痛、倦怠感。
リンパ球減少、血小板減少、C-reactiveタンパクの増加、LDHの増加。
年齢が高いほど、心拍数が多いほど、LDHレベルが高いほど、リスクが大きい。

検出はRT-PCR
発症から3日で70%の患者から血液で検出。ピークは5~6日目。
発症から4日目までで30~40%の患者から気管サンプルで検出。ピークは10日目
発症後から鼻咽頭スワブで検出できることも。
発症から15~17日目で90%の患者の糞便から検出。

多くの患者が抗体を発現する。
発症から2~3週間でIgMがピーク。12週以上検出される。
IgGはもっとゆっくりピークがくる。


MERS

2012年9月確認
患者2266人、死者804人
致死率35.5%
ヒトコブラクダ起源の可能性
院内感染が多い

糖尿病や心臓疾患があると呼吸不全リスクが大きい
MERS-CoVに感染しても25%が無症状。
子供の発症は珍しい。
1万人以上の血清調査では0.15%が抗体を持っていた

潜伏期間は2~14日
症状は鼻水、喉の痛み、筋肉痛。
ウイルス血症になる前に発症する。
呼吸器障害、胃腸痛、神経の後遺症がある

下気管サンプルに高濃度ウイルス
上気管スワブ、全血、血清、糞便、尿にもウイルス
上気管サンプル、血中では10~100倍ウイルスが少ない

血中では1/2~1/3の患者に見られる
ウイルス血症が検出されると人工呼吸器装着や死亡
多くの患者で発症から2~3週間でIgM、IgGが検出
症状の軽い患者は抗体発現量が少ない

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Single-cell RNA expression profiling of ACE2, the putative receptor of Wuhan 2019-nCov
January 26, 2020

2019-nCoVはSARS-CoVと同じ受容体Angiotensin-converting enzyme 2 (ACE2)を使う
ヒト肺では
タイプ2肺胞細胞(AT2)の一部でACE2発現
ACE2を発現したAT2ではウイルス増殖や感染に関わる遺伝子発現がある

2019-nCoV感染者は急性呼吸障害を起こし、感染者の15%が死ぬ。

2019-nCoVとACE2の結合は、SARS-CoVの場合よりも弱い。
ACE2はHeLa細胞への感染に必須

ACE2はタイプ1、タイプ2肺胞上皮細胞、肺胞内皮細胞で発現

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Risk of ruling out severe acute respiratory syndrome by ruling in another diagnosis: Variable incidence of atypical bacteria coinfection based on diagnostic assays
2006

SARS以外を含む患者
n=117
医療関係者 40%
男性 32%

軽症 77%
重症 4%
死亡 19%

SARS患者の血清検査では
30%がChlamydophila pneumoniae(クラミジア肺炎)陽性
9%がMycoplasma pneumoniae(マイコプラズマ肺炎)陽性
しかし気管サンプルPCRからは検出されず。

SARSの検査を行ったほうがよい。

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Acute Respiratory Distress Syndrome in Critically Ill Patients With Severe Acute Respiratory Syndrome
2003

SARS
n=199

ICU 23%

ICU年齢 51歳(20~78歳)
非ICU年齢 34歳(2~85歳)


死亡 10.1%(28日以内の死亡)
死亡 13.6%(13週以内の死亡)
 ICU患者の死亡が7日以内 21%
 ICU患者の死亡が28日以内 37%
 ICU患者の死亡が13週以内 52.2%

60歳以下の致死率 13.2%
60歳以上の致死率 43%

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Clinical Features and Short-term Outcomes of 144 Patients With SARS in the Greater Toronto Area
June 4, 2003

n=144

院内感染 77%
自己申告発熱 99%
発熱38度以上 85%
咳 69%
筋肉痛 49%
呼吸困難 42%

ICU 20%
21日までに死亡 6.5%

糖尿病リスク 3.1(1.4~7.2)
持病リスク 2.5(1.1~5.8)

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A Major Outbreak of Severe Acute Respiratory Syndrome in Hong Kong
April 7, 2003

n=138

ICU 23.2%
人工呼吸 13.8%(2ヶ月以上)

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Treatment With Lopinavir/Ritonavir or Interferon-β1b Improves Outcome of MERS-CoV Infection in a Nonhuman Primate Model of Common Marmoset
15 December 2015

SARSよりMERSの方が症状悪化や死が数日早い。
MERSの致死率は35%以上

早期の抗ウイルス治療は効果あり。

S1サブユニット受容体結合ドメインに対するモノクロンール抗体や、S2 subunit heptad repeat 2 domainに対する抗ウイルスペプチドなどの新薬はin vitroで効果あり。

回復期の血漿療法も効果あり。ただしADEの可能性あり。

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Anti-SARS-CoV IgG response in relation to disease severity of severe acute respiratory syndrome
February 2006

SARSでの血清中IgG変化

n=325
92.6%がSARS-CoVのIgG発現
早いケースでは発症4日目でIgG検出

IgG発現は中間値16日(4~35日)
IgGピークは4週間目

16日以内の早期IgG発現患者はICU率が高い。
酸素吸入必要なケースではIgGレベルが高い。
生存者ではLDHレベルのピークがIgGピークと重なった。

19.4%がICU
12.6%が死亡
73.5%がICUなしに生存
50.2%が酸素吸入
75.5%が高濃度コルチコステロイド治療

4~15日目の早期に抗体ができた人は
65歳以下の方が抗体ができやすい
30.3%がICU(早期に抗体ができなかった人は13.3%がICU)
16.7%が死亡
56.9%が酸素吸入
78.5%が高濃度コルチコステロイド治療

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Understanding the T cell immune response in SARS coronavirus infection
2012 Sep 5

SARS-CoVを中和する抗体が発症から数ヶ月見られる
その抗体はSタンパクと結合する。

中和抗体がウイルス侵入を妨げる
SARS-CoV特異的なCD4+Tヘルパー細胞が抗体生成に必要

CD8+細胞毒性T細胞は肺での感染細胞の除去に重要

CD4+とCD8+の免疫記憶T細胞反応はあるものの、感染でのT細胞反応はまだよく分かっていない

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Alternative Methods of Estimating an Incubation Distribution Examples From Severe Acute Respiratory Syndrome
2007 Mar

SARS
n=149+168=317

潜伏期の平均5.1日、分散18.3日、95%が12.9日以内(11.7~14.5)

潜伏期の変動率

39歳以下 1.00
40~59歳 0.94
60歳以上 1.45

女性 1.00
男性 0.99

医療関係者以外 1.00
医療関係者   0.79

トロント 1.00
香港   0.66


潜伏期は年齢と職業で変わる
高齢者の潜伏期長期化は免疫反応の遅延によると考えられる
医療関係者の潜伏期短期化はウイルス曝露量によると考えられる
医療関係者の方が感染に対して警戒をしていることを考慮するとバイアスがかかる

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Inactivation of the coronavirus that induces severe acute respiratory syndrome, SARS-CoV
2004 Oct

SARS-CoV

コロナウイルスは254nmの紫外線(UVC)、75度以上、pH12以上、pH3以下、ホルマリン、グルタルアルデヒドで失活する

紫外線UVA(365nm)を3cmの距離で2.1mW/cm2の出力で照射してもコロナウイルスへ効果なし
紫外線UVC(254nm)を3cmの距離で4.0mW/cm2の出力で照射すると6分以上でコロナウイルスが減り、15分以上で完全失活

UVCはDNA/RNAが吸収し、ピリミジン化させる
UVBはピリミジンを増やすがUVCより20~100倍少ない
UVAはDNA/RNA吸収は少ないが、活性酸素によりダメージを与える

熱処理では
56度、20分以上でコロナウイルスが減るが、60分でも感染性は残る
65度、4分以上でコロナウイルスが減るが、60分でも感染性は残る
75度、45分以上でコロナウイルスが完全失活する

ガンマ線15krad(放射線源はコバルト60)を照射してもコロナウイルスへ効果なし
15krad=150Gy=150J/kg

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Pulmonary pathology of severe acute respiratory syndrome in Toronto
23 July 2004

トロントでのSARS

死者44だから↓はよく分からない。その一部?
女性11
男性 9
年齢 平均68.1(43~99)
発症期間 平均26.8日(中間23.5日、5~108日、14日以内25.0%)

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Presence of Middle East respiratory syndrome coronavirus antibodies in Saudi Arabia: a nationwide, cross-sectional, serological study.
2015 Apr 8

15年前に採取された血清内にMERSへの抗体があった

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Antibody-dependent infection of human macrophages by severe acute respiratory syndrome coronavirus
06 May 2014

SARS-CoVはマクロファージに感染するが増殖はしない

In addition to monocytes, human macrophages were also infected by SARS-CoV in presence of anti-Spike antibodies only.
ADE-mediated infection of macrophages, however, did not support productive replication of the virus.

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中東呼吸器症候群(MERS)のリスクアセスメント(2019 年 10月 29日現在)
2019

MERS-CoV 感染の潜伏期間は 2-14 日

典型的な臨床経過は、発熱、咳嗽、悪寒、筋
肉痛や関節痛から始まり、場合により呼吸苦や急速に肺炎像を呈し、集中治療室での人工呼吸管
理が必要となる。また、嘔気、嘔吐、下痢等の消化器症状や、重症例では急性腎障害を呈することも
ある

典型的な検査所見では、マクロファージ減少(リンパ球減少)を認め、場合により血小板減少、貧血を認め
る。重症例ではアミノトランスフェラーゼの中等度上昇を認めることもある 3。
高齢者や免疫低下、腎疾患、悪性腫瘍、肺疾患、糖尿病などの慢性疾患を有する患者は、MERS-CoV感
染による重症化をしやすい 3,31。
2019 年6 月30 日までに WHO に報告された検査確定例(n=2449)のうち、20.8%が無症候、あるい
は軽症例、46.5%が重症例、あるいは死亡例であった 1。また、致命率は 35% と報告されているが、
既存のサーベイランスシステムでは軽症例の把握が十分に出来ていない可能性があることや、検
査確定例のうちの死亡例であるため、実際の致命率よりも過大評価をしている可能性がある 2。

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WHO MERS Global Summary and Assessment of Risk (July 2019)
2019

n=2449のうち、845が死亡
20.8%が無症状もしくはmild症状
32.7%が軽症
12.5%が重症ののち回復(46.5%が重症もしくは死亡)
34.5%が死亡(重症者の死亡率は74%、重軽症者の死亡率は44%)
#感染者の把握が十分に出来ていない可能性がある

n=2449の
年齢中間値は52歳(IQR37~65歳、IQR=中間値の50%範囲)
68.3%は男性
51.8%が持病あり(diabetes mellitus, hypertension, heart disease, chronic renal failure or lung disease)
17.9%が医療従事者

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SARS: epidemiology
November 2003

SARS

感染 8422人
死亡 916人
致死率 11%

潜伏期間 平均6.4日(2~10日)
発症から入院まで 3~5日

患者年齢の中間値はどの地域でも45歳以下
患者に占める医療従事者の割合は22.4~51.0%

n=1750
年齢別発症数(人口1万人あたりの発症数)@香港
0~14歳 0.0 男性0.8 女性0.8
15~24歳 0.8 男性1.6 女性2.4
25~34歳 2.0 男性3.2 女性4.8
35~44歳 3.8 男性2.3 女性2.8
45~54歳 2.6 男性2.1 女性2.9
55~64歳 2.5 男性2.4 女性2.4
65~74歳 2.4 男性3.1 女性3.1
75歳以上 3.1 男性7.7 女性4.0
全体   2.5 男性2.3 女性2.8
※値がおかしい。このデータはあってる??

n=298
年齢別死亡率@香港
0~14歳  0.0% 男性 0.0% 女性 0.0%
15~24歳  0.5% 男性 0.0% 女性 0.9%
25~34歳  1.6% 男性 1.8% 女性 1.5%
35~44歳 10.0% 男性15.3% 女性 5.9%
45~54歳 13.0% 男性18.3% 女性 9.9%
55~64歳 25.3% 男性29.5% 女性18.8%
65~74歳 52.5% 男性52.4% 女性52.6%
75歳以上 69.6% 男性71.8% 女性66.9%
全体   17.0% 男性21.8% 女性13.1%

鼻咽頭でPCR検出できる率
発症2日目 31%
3~5日目 43%
6、8日目~2週間 60%

糞便でPCR検出できる率
2週間後 100%

無症状感染者 10%
感染性をもつかは不明

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Persistence of coronaviruses on inanimate surfaces and their inactivation with biocidal agents
2020.01.22

各種コロナウイルス

金属、ガラス、プラスチック上で9日感染性を保つ
エタノール62~71%、過酸化水素0.5%、次亜塩素酸ナトリウム0.1%に1分間曝すことで失活

ベンザルコニウム塩酸0.5%、クロルヘキシジン0.02%はあまり効果ない

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Clinical characteristics of 140 patients infected by SARS-CoV-2 in Wuhan, China
2020 Feb 19

n=140
武漢

軽症 59%
重症 41%


男性 50.7%
年齢 57.0歳(中間値、25~87歳)
50歳以上 70%

発熱 91.7%
咳 75.0%
倦怠感 75.0%
胃腸症状 39.6%
胸CTでの異常 99.3%

持病 64.3%
高血圧 30.0%(中国では大人で一般的に23.2%)
糖尿病 12.1%(中国では大人で一般的に10.9%)
薬物高感受性 11.4%(自己申告)
蕁麻疹 1.4%(自己申告)
喘息やアレルギー 0%(中国では大人で一般的に喘息4.2%、武漢でアレルギー9.7%)
慢性閉塞性肺疾患 1.4%
喫煙 1.4%

慢性閉塞性肺疾患は感染要素ではない
中国では40歳以上の慢性閉塞性肺疾患は13.7%

重症基準は以下のいずれか
・呼吸30回/分
・血中酸素飽和度93%以下
・酸素インデックスPaO2/FO2が300mmHg以下

発症から入院まで8日(IQR、6~11日)

入院時
白血球変化なし 68.1%
白血球増加 12.3%
白血球減少 19.6%
リンパ球減少 75.4%
好酸球減少 52.9%
C-reactive増加 91.9%
血漿アミロイドA増加 90.2%
D-dimer増加 43.2%

入院から5日目(中間値)ではリンパ球減少がさらに顕著
重症ではリンパ球減少と好酸球減少が顕著

マイコプラズマ陽性 8.6%
RSウイルス陽性 1.9%
エプスタイン・バール・ウイルス 3.7%

喫煙者や慢性閉塞性肺疾患者はDPP4の発現が少ない
喫煙者や慢性閉塞性肺疾患者はMERS-CoVに感染しやすい

ACE2の発現は感染を助けるが、肺損傷を抑制する

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Real-Time Estimation of the Risk of Death from Novel Coronavirus (COVID-19) Infection: Inference Using Exported Cases
14 February 2020

COVID-19
潜伏期間 平均7.1日(信頼区間5.9~8.4日)
潜伏期間 標準偏差4.4日(信頼区間3.5~5.7日)
2~3日で潜伏期間を終えることが多い
※潜伏期間の日付ごとの棒グラフあり

死亡日 平均19.9日目(信頼区間14.9~29.0日)
死亡日 標準偏差11.4日(信頼区間6.5~21.6日)
死亡者が多いのは発症10~14日目
逆に発症から5日以内の死亡は少ない
※発症から死亡までの日付ごとの棒グラフあり

発症者の致死率は5.3~8.4%
感染者の致死率は0.5~0.8%
R0は1.6~4.2
致死率は推測にすぎない

※信頼区間は95%

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Is COVID-19 Receiving ADE From Other Coronaviruses?
February 2020

SARS-CoV-2によるADE(抗体依存増強)は過去にほかのコロナウイルスに感染していることで起きるかも?

SARS-CoV-2での分子的、免疫的な反応はまだ解明されていないが、状況証拠からADEが起きている

※単に疑問提起しているのみ

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Potential Presymptomatic Transmission of SARS-CoV-2, Zhejiang Province, China, 2020
2020/2

※無症状で感染した可能性の一例

後にCOVID-19を発症した人が発症する前に接触した2人が感染した。
その2人はさらに症状がないときに3人の家族に感染させた。

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Understanding of COVID-19 based on current evidence.
2020 Feb 25

感染者数は7.4日で2倍になる
R0 2.2

ACE2受容体がSARS-CoV-2の感染に関与
ヒト肺胞タイプIとII細胞に発現
タイプIIでは83%発現
男性の方が女性よりも発現が多い
アジア人の方がアメリカ人やアフリカ人よりも発現が多い
SARS-CoV-2の方がSARS-CoVよりも10~20倍ACE2受容体との結合が強い

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Estimation of the reproductive number of Novel Coronavirus (COVID-19) and the probable outbreak size on the Diamond Princess cruise ship: A data-driven analysis
February 2020

COVID-19@ダイヤモンドプリンセス
2020/02/16時点の公表データからの計算

2020/02/16にダイヤモンドプリンセス(客船)で355人のCOVID-19肺炎患者を確認
初期のR0を2.28と推定。R0が2.28のままなら2020/02/26の感染者数は
1514人(1384~1656人)
1081人(981~1177人) R0が25%低下(R0=1.71)
758人(697~817人) R0が50%低下(R0=1.14)

新規感染者数の推移(R0=2.28)
57 (42-75), 66 (49-84), 77 (59-96), 89 (68-111), 102 (81-125), 117 (93-142), 133(107-164), 150 (123-184), 171 (138-208), 194 (156-235)

合計感染者数の推移(R0=2.28)
413 (397-430), 478 (456-503), 555 (528-588), 645 (606-684), 747(696-798), 863 (800-925), 996 (919-1071), 1148 (1055-1242), 1321 (1210-1437), 1514 (1384-1656),

新規感染者数の推移(R0=25%)
43 (30-57), 49 (35-64), 56 (41-72),63 (47-81), 69 (51-90), 75 (56-96), 83 (63-105), 89 (68-111), 96 (74-123), 104 (79-133)

新規感染者数の推移(R0=50%)
28 (19-41), 32 (21-45), 36 (25-50), 39 (27-54), 42 (29-55), 43 (30-57), 44 (31-59),44 (31-59), 45(31-61), 45(32-62)

※2020/02/26公表のデータでは感染者705人(うち無症状392人)
※R0が50%低下の予測範囲内に収まっている
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09783.html

※700人弱が下船して帰国し一部陽性の発表あり。その数が2020/02/26公表のデータに含まれていない可能性ある
※全員きちんと検査できているわけでもないのに意味ある予測なの?

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Evaluation of coronavirus in tears and conjunctival secretions ofpatients with SARS-CoV-2 infection SARS-CoV-2 through conjunctiva
2020 Feb 26

SARS-CoV-2
涙にウイルスは出ない

n=30
軽症 70%
重症 30%
年齢 54.50歳±14.14
男性 70%
サンプル採取開始 発症から平均7.33日±3.82
体温 37.09度±0.69度

2~3日置きに涙と結膜分泌物を採取
SARS-CoV-2が検出されたのは2サンプル(軽症、1人)のみ

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Positive RT-PCR Test Results in Patients Recovered From COVID-19
February 27, 2020

武漢
4人の患者
退院条件は以下
平熱が3日間以上、呼吸器障害の回復、CT画像急変の改善、最低1日おいた2回以上のPCRで陰性
PCRはのどスワブ

oseltamivir 75mg/12時間
の治療で、発症12~32日目に退院判断された

退院後5日間の自宅隔離
その後にPCRで陽性
無症状でCT画像にも変化なし
呼吸障害者との接触や家族の感染はなし

回復者もウイルスキャリアの可能性がある
偽陰性の可能性もある

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Pneumothorax and mortality in the mechanically ventilated SARS patients: a prospective clinical study
2005 Jun 22

n=41
ICU患者
気胸 12%
30日後致死率 41%
人工呼吸器装着から気胸発生 8.0±4.4日

致死率は気胸の有無で変わりなし
呼吸回数が多いと、PaO2/FiO2が低いと、PaCO2が高いと、人工呼吸装着時に気胸が起きやすい

SARS患者の20~30%が低酸素症からICUでの人工呼吸器が必要となる
SARS患者の12%が気縦隔
SARS人工呼吸器患者の20~34%が気胸

高いPEEP(呼気圧力)と肺圧損傷に関係が疑われているが不明

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Is COVID-19 receiving ADE from other coronaviruses?
22 February 2020

COVID-19
湖北省と世界とでの重症度の不一致がある
ほかのコロナウイルスとの曝露によるADEが関係しているのかもしれない

SARS-CoV-2でADEが起きているか確認はまだできていない

湖北省では重症や後遺症が観察されている
後遺症は細胞性免疫低下、血液凝固、心筋障害、肝臓障害、腎臓障害、細菌性二次感染

湖北省以外では穏やかな症状が多く重症にならず、治療なしで回復している

※単なる疑問提起

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Potential association between COVID-19 mortality and health-care resource availability
2020 Feb 25

COVID-19

致死率は武漢3%以上、武漢以外の湖北省2.9%、ほかの地方0.7%
この差は武漢で健康用品が品不足になったのが原因かもしれない

人口当たりの感染数と致死率は負の相関
感染数が多いほど致死率が高くなる

※マスクなどがどれほど足りなかったなどのデータはなし。あくまでも想像

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Clinical Characteristics of Coronavirus Disease 2019 in China
2020 Feb 28

n=1099
2019年12月11日~2020年1月29日のデータから一部抽出

年齢 47歳(中間値、IQR 35~58歳)
15歳以下 0.9%
男性 58.1%
潜伏期 4日(中間値、IRQ 2~7)

発熱 43.8%(うち入院中の発熱88.7%)
咳 67.8% 軽症70.5% 重症68.7%
吐き気/嘔吐 5.0% 軽症4.6% 重症639%
下痢 3.8% 軽症3.5% 重症5.8%
寒気 11.5 軽症10.8% 重症15.0%
持病 23.7% 軽症21.0% 重症38.7%

入院時
軽症 84.3%
重症 15.7%
重症の年齢は7歳高い
重症の持病持ちは38.7%
軽症の持病持ちは21.0%

入院時CTでの異常 86.2%
重症の異常なし 2.9%
軽症の異常なし 17.9%

エンドポイント変化 6.1%
うちICU挿管 5.0%
うち死亡 1.4%

入院後の病変 15.7%

抗生物質投与 58.0% 軽症53.8% 重症80.3%
oseltamivir 35.8% 軽症33.8% 重症46.2%
酸素吸入 41.3% 軽症35.7% 重症77.1%
人工呼吸 6.1% 軽症0.0% 重症38.7%
非挿管人工呼吸 5.1% 軽症0.0% 重症32.4%
挿管人工呼吸 2.3% 軽症0.0% 重症14.5%
糖質コルチコイド 18.6% 軽症13.7% 重症44.5%

ICU 16.2%
挿管人工呼吸 8.3%
体外酸素交換 0.5%
死亡 2.5%

入院期間 中間値12.0日、平均12.8日

敗血症ショック 1.1% 軽症0.1% 重症6.4%
ARD 3.4% 軽症1.1% 重症15.6%
急性腎不全 0.5% 軽症0.1% 重症0.6%
血液凝固 0.1% 軽症0.0% 重症0.6%
肺炎 91.1% 軽症89.5% 重症99.4%

発症から肺炎になるまで 3.0日(1.0~6.0) 軽症3.0日(1.0~6.0) 重症5.0日(2.0~7.0)

※重症軽症別に喫煙、白血球数などなどさまざまな比較あり

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World Health Organization declares Global Emergency: A review of the 2019 Novel Coronavirus (COVID-19).
2020 Feb 26

治療

発熱 解熱剤 アセトアミノフェンなど
空咳 去痰 グアイフェネシン
呼吸困難/低酸素症/ショック 酸素吸入(5L/分、SpO2 90%以上になるまで。妊婦は92~95%以上まで)
急性腎障害 人工透析
敗血症 抗生物質(1時間以内に)

細菌/真菌感染予防も重要

※治療の項目のみメモ化

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Convalescent plasma as a potential therapy for COVID-19.
2020 Feb 27

2014年、回復期の血漿をエボラ出血熱への治療にWHOが推奨
2015年、MERSでの回復期血漿の治療法が確立

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The epidemiology and pathogenesis of coronavirus disease (COVID-19) outbreak.
2020 Feb 26

COVID-19

確立された治療法はない
核酸アナログやHIVタンパク質分解酵素阻害剤のような広範囲に効く抗ウイルス剤が使われる

n=75
oseltamivir 75mg(経口)
lopinavir/ritonavir 500mg/500mg(経口)
ganciclovir 0.25g(静脈)
3~14日、1日2回投与

remdesivirとクロロキンが試験管内で効果あったという報告も

インフルエンザ用のEIDD-2801が期待されている

Lopinavir/Ritonavir、Neuraminidase阻害剤、EK1、RNA合成阻害剤

※COVID-19概要から色々あるけど微妙。ただ列挙してあるだけ

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Asymptomatic coronavirus infection: MERS-CoV and SARS-CoV-2 (COVID-19).
2020 Feb 27

MERSでの無症状感染者は0~28.6%
ヒトrhinovirusでは無症状感染者が発症者の4倍にものぼる
インフルエンザでは5.2~35.5%
SARSでは無症状13%、肺炎82%、mild4%

MERS-CoVやSARS-CoV-2では無症状感染者による感染は明らかでない

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Advances in the research of cytokine storm mechanism induced by Corona Virus Disease 2019 and the corresponding immunotherapies
2020 Mar 1

COVID-19
サイトカインストームへの対処

※中国語。血清からサイトカインストームのメカニズム、その対処など

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Analysis of factors associated with disease outcomes in hospitalized patients with 2019 novel coronavirus disease.
2020 Feb 28

n=78
武漢
症状が改善したか悪化したかで分類。そのリスク

改善/安定 85.9%(37歳、喫煙3.0%、発熱37.5度、呼吸障害20.9%、呼吸24回/分)
悪化 14.1%(67歳、喫煙27.3%、発熱38.2度、呼吸障害54.5%、呼吸34回/分)

悪化グループは高齢者が多く、喫煙者が多く、発熱が高く、呼吸障害が多く、C-reactive proteinが多く、アルブミンが少ない

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Asymptomatic novel coronavirus pneumonia patient outside Wuhan: The value of CT images in the course of the disease.
2020 Feb 22

n=1
無症状感染者でもCT画像では症状がある

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Feasibility of controlling COVID-19 outbreaks by isolation of cases and contacts
2020 Feb 28

COVID-19では無症状での感染が15%という報告がある

隔離は発症前の感染力が弱く隔離までの期間が短いほど効果的
R0=2.5、無症状の感染が15%、短期間隔離の条件では80%を追跡して隔離する必要がある


R0=1.5、無症状の感染力なし → 追跡少なく制御可能
R0=2.5~3.5、無症状の感染力あり → 制御率下がる

R0=1.5 → 50%以下の追跡で制御可能
R0=2.5 → 75%以上の追跡で制御可能
R0=3.5 → 90%以上の追跡で制御可能

R0=2.5 → 80%以上の追跡で90%制御可能

今回のシナリオでは3ヶ月以内の制御可能なチャンスが半々

追跡を行わずとも40%以上が制御できる

発症から隔離までの期間が長いと制御率が下がる
80%の追跡でも隔離までが長いと89%から31%へ制御率低下


※隔離までの日数報告、各種条件などの記載あり

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A case of 2019 Novel Coronavirus in a pregnant woman with preterm delivery.
2020 Feb 28

COVID-19
妊婦はウイルス感染症のリスクが高い。インフルエンザA、H1N1、SARS-CoV、MERS-CoV、エボラ
致死率、出産率、中絶率、早産率

n=1
妊娠30週
Arbidol 0.2g/8時間、経口
Lopinavir/Ritonavir 400/100mg/8時間、経口
Cefoperazone Sodium/Sulbactam Sodium 3.0g/8時間、静脈
ヒト血漿アルブミン 20g/日、静脈
など

健康に出産
母親、新生児ともに陰性

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Cardiac manifestations of patients with COVID-19 pneumonia and related treatment recommendations
2020 Mar 2

COVID-19では心血管疾患患者の死亡率が10.5%

n=138では急性心筋障害7.2%、ICU患者は特に心疾患を発症しやすい。不整脈16.7%
n=121では頻脈71.9

n=99では11%が死亡
重度の心不全と突然の心臓死で死ぬことが多い

心臓障害のメカニズムは不明
ACE2受容体による心筋細胞の感染による直接的障害
サイトカインストーム
急性呼吸障害による酸欠
が考えられる

MERS-CoVの動物実験ではウイルス性の心筋炎が観察された

ACE2は肺、心臓、腎臓で高度に発現

SARSでは死者の35%が心臓でSARS-CoV検出、マクロファージの湿潤もあった

COVID-19ではTh1、Th2細胞がサイトカインストームを起こし、IL-4、IL-10、IL-6が上昇
T細胞が過剰活性し、Th17の増加とCD8+T細胞の高い細胞毒性も観察されている
そのことからサイトカインによる間接的な心筋損傷も示唆される

COVID-19の検死では湿潤はあるものの少ない

COVID-19では血液凝固異常20%

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Myocardial injury in patients with COVID-19 pneumonia
2020 Mar 2

COVIDの患者では発熱と心拍の関係が10拍以上/度の関係になく心異常がみられる

SARS-CoV-2は心筋細胞に直接侵入し心筋細胞の損傷とウイルス性心筋炎を引き起こす
低酸素症、呼吸障害、ショック、低血圧などによる酸欠で心臓への負担が増し、心筋損傷を引き起こす
サイトカインストームにより心筋障害を引き起こす

n=123ではIL-10とIL-6が増え、重症患者はCD4+とCD8+ T細胞が減少した
n=40でも同じ

COVID-19ではTh1とTh2細胞の不均衡と、それによるサイトカインストームが心筋損傷や多臓器不全の原因の可能性がある

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2020 Mar 2

クルーズ船、乗員乗客4061人のうち17.44%(705人)が感染
n=705
無症状 55.6%
ICU 8.9%
死亡 0.9%

発症1日目(2月7日) のどの渇きと咳、発熱がなかったため船内レストランで勤務継続
発症3日目 のどの痛み
発症4~5日目 症状緩和
発症6日目 感染発覚。症状はノーマルでCT行わず
発症8日目 鼻漏
発症19日目 PCR陰性へ

発症1日目(2月8日) 38.6度、のどの痛み、咳。キッチン清掃の勤務継続。ルームメイトは2日前から発症
発症2日目 勤務継続
発症3日目 発熱のため自室待機
発症4日目 症状改善
発症5日目 感染発覚。症状はノーマル。無症状
発症21日目 PCR陽性継続

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Cause analysis and treatment strategies of "recurrence" with novel coronavirus pneumonia (covid-19) patients after discharge from hospital
2020 Mar 2

2020年2月28日時点で7万9251人の感染が確認され、うち3万9002人(49.2%)が退院した
退院した患者の14%が核酸の再検査に陽性
退院基準が緩いのか再発なのか原因は不明

退院後に再発した患者は高齢で、免疫機能が低下しており、併存疾患が多い
COVID-19患者の約10.2%が同時に糖尿病を発症、その後高血圧に

COVID-19患者の58%が入院中に全身性グルココルチコイドを投与され、重症になるほどグルココルチコイドの量が多くなる
グルココルチコイドは免疫機能を阻害し、ウイルス排除を難しくし、二次感染を引き起こす
グルココルチコイドは炎症反応やサイトカインストームを抑制し、肺病変の悪化を防ぐ

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COVID-19 肺炎初期~中期にシクレソニド吸入を使用し改善した 3 例
2020/03/02

COVID-19
シクレソニド(オルベスコ)の吸入で症状改善

シクレソニドは吸入用ステロイドとして気道の慢性炎症に使われている
抗炎症作用と抗ウイルス作用があり、体内への吸収は少なく局所的に作用する
感染初期から中期での投与が望ましく、肺炎の悪化抑制に効果が期待できる

400μg/12時間もしくは600μg/8時間で、深く吸入する

Lopinavir/Ritonavirの併用は注意が必要

※本当に抗ウイルス作用あるの?文献見つからず


症例1
1日目 発症
7日目 入院。疎通不良と見当識障害。前後の記憶なし
10日目 Lopinavir/Ritonavir 800/200mg/日投与開始
15日目 下痢と肝酵素上昇。Lopinavir/Ritonavirの副作用と考え投与中止
16日目 シクレソニド 200μg/12時間吸入開始。経鼻経管栄養を開始
18日目 発熱解消。経鼻経管栄養を終了

症例2
1日目 発症。乾性咳嗽、倦怠感、食欲不振、下痢
10日目 入院
13日目 SpO2 90-88%に低下
14日目 シクレソニド 200μg/12時間吸入開始。
15日目 下痢や食欲が改善
16日目 酸素吸入中止。倦怠感が改善
21日目 シクレソニド 400μg/8時間に増量

症例3
1日目 発症。乾性咳嗽
3日目 倦怠感、関節痛
4日目 38.9℃の発熱、食欲不振、下痢
11日目 感染発覚。入院
15日目 シクレソニド吸入開始
16日目  SpO2 90%未満に低下
17日目 食欲、倦怠感が改善
22日目 シクレソニド 400μg/8時間に増量

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シクレソニド(オルベスコ)

シクレソニド(オルベスコ)
喘息用、気道の炎症をおさえる吸入薬

主成分はステロイドの一種
ステロイドには強い抗炎症作用
薬剤が肺で活性化される局所活性化型のプロドラッグ

抗真菌薬のイトラコナゾール(イトリゾール)や、エイズの薬のリトナビル(ノービア)との併用により、この薬の血中濃度が上昇する可能性があります

吸入後、うがいをし口をすすぎましょう

急に中止をすると、反動で症状が悪化します。減量・中止をする場合は、徐々に減量するようにします

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新型肺炎(COVID-19)の危険性

|   
(2020:02:10 14:06:14, SONY α7R IV, F5.6, 1/125, ISO:125, 400mm, 100-400mm F4.5-5.6(SEL100400GM), 13.0℃, 1012.5hPa, 58%)

2020年2月19日現在、日本での感染者は616人(うち542人は旅客船関連、国内74人)で死亡は1人、中国での感染者は7万4280人、重症が1万4505人、回復が1万4463人、死亡が2009人と発表されています。

日本政府は今回の新型肺炎(COVID-19)を深刻に捉えていないようで、旅客機による中国人の入国拒否はなく、隔離されているはずである旅客船内では船員/乗客がほぼ普段と同じ行動をすることで感染を広げ、さらに軽装で船内を出入りする関係者がいるという状態が続いています。

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騒動が大きくなってから1ヶ月弱。感染者情報が増えてきたので新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染リスクを計算してみました。

年齢別にみると未成年は感染/発症リスクはほぼなし。20代も無視できるレベルです。
しかし30歳以上はリスクが一気に高まり、
30~50歳は死亡リスクはそこまで高くないものの、重度な肺炎を患うリスクがあります。
50歳以上は死亡リスクも上がり、
65歳以上は致死率がぐんと高まり、逆に軽症ですむことがほとんどありません。


■年齢別COVID-19発症リスク

0~ 9歳 発症0.074 死亡0.000
10~19歳 発症0.103 死亡0.009
20~29歳 発症0.570 死亡0.049
30~39歳 発症1.126 死亡0.119
40~49歳 発症1.185 死亡0.228
50~59歳 発症1.556 死亡0.882
60~69歳 発症1.882 死亡2.961
70~79歳 発症1.956 死亡6.778
80歳以上 発症1.778 死亡11.389

0~14歳 発症0.06 軽症0.06 重症0.04
15~49歳 発症1.17 軽症1.23 重症0.87
50~64歳 発症1.31 軽症1.29 重症1.42
65歳以上 発症1.08 軽症0.92 重症1.93

※20歳の人が感染/発症する可能性は30歳のほぼ半分というようなリスク評価
※高齢者は発症しにくい??
※武漢では生存の見込めない重症患者は入院拒否という噂なのでその足切りが反映されているのかも?


■年齢別致死率

0~ 9歳 致死率0.0%
10~19歳 致死率0.2%
20~29歳 致死率0.2%
30~39歳 致死率0.2%
40~49歳 致死率0.4%
50~59歳 致死率1.3%
60~69歳 致死率3.6%
70~79歳 致死率8.0%
80歳以上 致死率14.8%

※20歳の発症患者が死亡する可能性は0.2%という予想


■日本で予想される患者の年齢分布

0~14歳 軽症0.7% 重症0.5%
15~49歳 軽症50.4% 重症35.9%
50~64歳 軽症24.5% 重症27.0%
65歳以上 軽症25.8% 重症56.0%

0~ 9歳 発症0.5% 死亡0.0%
10~19歳 発症0.8% 死亡0.0%
20~29歳 発症4.5% 死亡0.2%
30~39歳 発症10.8% 死亡0.6%
40~49歳 発症14.4% 死亡1.4%
50~59歳 発症16.4% 死亡4.7%
60~69歳 発症19.9% 死亡16.0%
70~79歳 発症20.1% 死亡35.5%
80歳以上 発症12.7% 死亡41.5%

※日本では重症者100人いたら56人が65歳以上の高齢者というような予想


■致死率上方修正の可能性

発症日と致死率の関係を見てみると、発症日が過去なほど致死率が高いです。
現在は致死率2%と言われていますが、最終的には中国の致死率は15%になるかもしれません。

~2019年12月31日 0.2% 死亡1.5% 致死率14.4%
~2020年01月10日 1.5% 死亡10.0% 致死率15.6%
~2020年01月20日 12.1% 死亡30.3% 致死率5.7%
~2020年01月31日 59.2% 死亡48.3% 致死率1.9%
2020年02月01日~ 26.9% 死亡10.0% 致死率0.8%

さらに、年齢別発症リスクで高齢者の感染リスクがなぜか低く現れていること、高齢者の致死率が高いことを加味するとさらに致死率が底上げされる可能性があり、
加えて、日本は65歳以上の高齢者の割合が中国の2倍、新型肺炎での死者の93%が60歳以上ということを考えると致死率もほぼ2倍に、

それらを考えると重症率の高い30歳以上の致死率が上がり、高齢者人口が多い日本はその分だけ死者数も増え、
日本での致死率は20~30%ほどになりそうです。
インフルエンザ並みの1000万人の感染/発症で死者が200~300万人。そんなことが本当に起こりえるのでしょうか。

報告されているデータは入院患者由来のものです。
発症者が増え病院がパンクするため治療を受けられない人の分をさらに加えると・・・想像したくありません。


■妊婦の新型肺炎リスク

新型肺炎(COVID-19)での妊婦感染はほとんど報告されていません。
しかし同じコロナウイルスを病原体とするSARSやMERSでは100件以上の症例が記録されています。それによると感染者の50%以上が重症となり、流産も多く、健康に出産できる可能性はほとんどありません。

今回の新型肺炎関連の報道では妊婦に対しての危険周知をなぜか耳にしたことがありません・・・


■空気感染あり

2月の上旬になり新型コロナウイルスがエアロゾール感染するという報道がありました。
集合住宅の場合は部屋に閉じこもっていても感染リスクがあるそうです。
非常に高いR0が3はそこ由来なのかもしれません。


■季節性なし

同じコロナウイルス由来のMERSを見ると季節変動がほとんどありません。
そのためインフルエンザとは異なり春が来れば自然終息するということもなく、いつまで流行が続くのかは未知数です。


■バタバタ倒れる

SNS上で歩いている人が突然倒れる動画が数多く流れています。
そのいくつかは偽動画だと思いますが、中には本物もありそうです。

新型肺炎にまつわる症状を見直してみると急性心不全が発症者の10%ほどで起きています。
心不全も肺炎と同じくサイトカインストームにより起きるもので、1分以内の死亡もあるそうです。
バタバタ倒れるのは急性心不全が原因なのかもしれません。



ということで以下は今回参考にした資料。

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The epidemiological characteristics of an outbreak of 2019 novel coronavirus diseases (COVID-19) in China
February 17 2020

http://weekly.chinacdc.cn/en/article/id/e53946e2-c6c4-41e9-9a9b-fea8db1a8f51
http://rs.yiigle.com/yufabiao/1181998.htm

COVID-19
中国

n=4万4672

死者 1023
致死率 2.3%

0~ 9歳 0.9% 死亡0.0% 致死率0.0%
10~19歳 1.2% 死亡0.1% 致死率0.2%
20~29歳 8.1% 死亡0.7% 致死率0.2%
30~39歳 17.0% 死亡1.8% 致死率0.2%
40~49歳 19.2% 死亡3.7% 致死率0.4%
50~59歳 22.4% 死亡12.7% 致死率1.3%
60~69歳 19.2% 死亡30.2% 致死率3.6%
70~79歳 8.8% 死亡30.5% 致死率8.0%
80歳以上 3.2% 死亡20.5% 致死率14.8%

男性 51.4% 死亡63.8% 致死率2.8%
女性 48.6% 死亡36.2% 致死率1.7%

高血圧    12.8% 死亡20.5% 致死率6.0%
糖尿病    5.3% 死亡19.7% 致死率7.3%
心臓疾患   4.2% 死亡22.7% 致死率10.5%
慢性呼吸障害 2.4% 死亡7.9% 致死率6.3%
癌      0.5% 死亡1.5% 致死率5.6%
持病なし   74.0% 死亡32.8% 致死率0.9%

軽症 80.9%
重症 13.8%
致命 2.4%
死亡 2.3%

発症日
~2019年12月31日 0.2% 死亡1.5% 致死率14.4%
~2020年01月10日 1.5% 死亡10.0% 致死率15.6%
~2020年01月20日 12.1% 死亡30.3% 致死率5.7%
~2020年01月31日 59.2% 死亡48.3% 致死率1.9%
2020年02月01日~ 26.9% 死亡10.0% 致死率0.8%


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Interim Clinical Guidance for Management of Patients with Confirmed 2019 Novel Coronavirus (2019-nCoV) Infection
Updated January 30, 2020

CDCの2019-nCoV情報

潜伏期間は~5日(95% 4~7日)

初期症状
発熱 83~98%
咳 76~82%
筋肉痛/倦怠感 11~14%
のどの痛みがあることも
喀痰、頭痛、血痰、下痢があることも

n=425
年齢中間値59歳
男性57%
1/3~1/2が持病あり。糖尿病、高血圧、循環器疾患

肺炎患者の半数が8日後(5~13日後)に呼吸困難

入院患者の17~29%が急性呼吸窮迫症候群(ARDS)
二次感染が10%

入院患者の
23~32%が呼吸補助
4~10%が人工呼吸器
3~5%が体外膜での酸素交換

心臓の急性疾患 12%
腎臓の急性疾患 4~7%

治療を施した肺炎入院患者の致死率は11~15%


肺炎入院患者の特徴
白血球減少症 9~25%
白血球増加 24~30%
リンパ球減少 63%
alanine aminotransferase、aspartate aminotransferaseの上昇 37%

ほとんどの場合プロカルシトニンは正常

2019-nCoVは上下気道、気管支肺胞洗浄液から見つかる


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Clinical features of patients infected with 2019 novel coronavirus in Wuhan, China
January 24, 2020

n=41
男性 73%
年齢 49.0歳(IQR 41.0~58.0歳)

持病 32%
糖尿病 20%
高血圧 15%
心臓病 15%

発熱 98%
咳 76%
筋肉痛/倦怠感 44%
喀痰 28%
頭痛 8%
喀血 5%
下痢 3%

呼吸困難 55%(8.0日後、IQR 5.0~13.0日)
リンパ球減少 63%
肺炎 100%
急性呼吸困難 29%
貧血 15%
急性心不全 12%
二次感染 10%

ICU 32%
死亡 15%

ICU患者は以下のレベルが高かった
IL2, IL7, IL10, GSCF, IP10, MCP1, MIP1A,TNFα


発熱
37.3度以下  2%  (ICU 0%、非ICU 4%)
37.3~38.0度 20% (ICU 23%、非ICU 18%)
38.0~39.0度 44% (ICU 54%、非ICU 39%)
39.0度以上 34%  (ICU 23%、非ICU 39%)

※ほかにも詳しいデータあり

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Clinical characteristics of 2019 novel coronavirus infection in China
February 09, 2020

2019-nCoV

n=1099
武漢含む各地

年齢中央値 47歳(IQR 35.0~58.0)
15歳以下 0.9%
男性 58.10%
医療関係者 2.09%

潜伏期中央値 3日(0~24日)
肺炎 76.4%
重度な肺炎 15.7%
ICU 5.00%
死亡 1.36%

最初期の発熱 43.8%
発熱 87.9%
咳 67.7%
下痢 3.7%
嘔吐 5.0%
持病 25.2%(重症38.2%、軽症22.5%)

すりガラス状の病症 50.00%
リンパ球減少 82.1%
血小板減少 36.2%
白血球減少 33.7%

酸素療法 38.0%
人工呼吸器 6.1%(重症者は多い。挿管なし32.37%、挿管13.87%)
挿管人工呼吸 2.18%
体外酸素交換 0.5%
抗生物質投与 57.5%
タミフル投与 35.8%


軽症年齢 45.0歳(34.0~57.0)
重症年齢 52.0歳(40.0~65.0)

0~14歳 0.9% 軽症0.9% 重症0.6%
15~49歳 55.1% 軽症57.8% 重症41.1%
50~64歳 28.9% 軽症28.4% 重症31.3%
65歳以上 15.1% 軽症12.9% 重症27.0%

非喫煙者 85.4% 軽症86.9% 重症77.9%
禁煙者 1.9% 軽症1.3% 重症5.2%
喫煙者 12.6% 軽症11.8% 重症16.9%

潜伏期 軽症3.0日 重症2.0日


※重症/軽症別に表で一覧がある。ここに書いていないの以外も色々

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中国の人口ピラミッド

50~55歳が飛びぬけて多い
75歳以上の高齢者層は少ない

2018年
14億2764万7789人
0~ 9歳 12.1% 1億7207万5751人
10~19歳 11.7% 1億6685万7339人
20~29歳 14.2% 2億0234万3821人
30~39歳 15.1% 2億1588万0714人
40~49歳 16.2% 2億3067万5291人
50~59歳 14.4% 2億0585万8006人
60~69歳 10.2% 1億4501万7274人
70~79歳 4.5% 6356万4151人
80歳以上 1.8% 2537万5442人

0~14歳 16%
15~49歳 47%
50~64歳 22%
65歳以上 14%

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日本の人口ピラミッド

中国と比較すると高齢者比率が2倍

0~14歳 13%
15~49歳 41%
50~64歳 19%
65歳以上 28%

1億2686万0299人
0~ 9歳 8.2% 1036万3426人
10~19歳 8.9% 1133万7747人
20~29歳 9.7% 1226万8082人
30~39歳 11.6% 1476万2678人
40~49歳 14.8% 1875万3747人
50~59歳 12.8% 1622万3340人
60~69歳 12.8% 1631万8424人
70~79歳 12.5% 1581万4619人
80歳以上 8.7% 1101万8236人

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Potential Maternal and Infant Outcomes from (Wuhan) Coronavirus 2019‐nCoV Infecting Pregnant Women: Lessons from SARS, MERS, and Other Human Coronavirus Infections
10 February 2020

SARSやMERSと同じように、新型コロナウイルスは人から人へエアロゾル感染する

人に感染するコロナウイルスは6種が確認されている。今回は7種目
Alphacoronavirus属のHCoV-229E、HCoV-NL63
Betacoronavirus属のHCoV-OC43、HCoV-HKU1、MERS-CoV、SARS-CoV


2019年12月 中国の1100万人都市 武漢で原因不明の肺炎患者が集団発生
2019年12月08~18日 7件がウイルス性肺炎と確認
アウトブレイクは武漢華南海鮮卸売市場からと考えられる。この市場では海産物、肉、生きている動物、死んでいる動物が屋台で扱われている。ただし発生場所は明らかになっていない。

2019年12月31日 中国CDCや健康局の担当が武漢へ調査入り.WHO中国支局は病原不明の二次、三次感染している肺炎と報告を受けた
2019年12月31日~2020年01月03日 WHOへ44症例が報告
2020年01月07日 病原体が未知のコロナウイルスと同定。2019-nCoVと仮決定

n=41

男性 73%
平均年齢 49.0歳

持病 32%
糖尿病 20%
高血圧 15%
心臓疾患 15%

発熱 98%
咳 76%
倦怠感/筋肉痛 44%
喀痰 28%
頭痛 8%

急性呼吸困難 32%
ICU 32%
死亡 15%

世界中に広まった

2020年01月13日 タイで発見
2020年01月15日 日本で発見
2020年01月20日 韓国で発見
2020年01月21日 台湾、アメリカで発見
2020年01月30日 WHO緊急事態宣言

2020年02月09日 WHOは中国で感染3万7251人、死者812人と発表


2020年02月05日、出産から30時間後の新生児の2019-nCoV陽性例が見つかった
発熱や咳はないものの、短い呼吸と、肺炎、肝機能異常があった

2020年01月13日に診断された新生児は陽性で発症していた。感染時期は不明



一般的に肺炎は母体の死因の第3位
肺炎を発症した妊娠女性の25%がICUでの呼吸補助を要する
抗生物質が効くものの細菌性肺炎は妊娠中の深刻な病気
ウイルス性肺炎への羅漢率や死亡率はそれ以上

1918~1919年のインフルエンザ流行での妊娠女性の肺炎は致死率27%、妊娠後期では致死率50%
1957~1958年のインフルエンザ流行では死者の10%が妊娠女性で、非妊娠女性の致死率の2倍

インフルエンザやRSVでは妊婦から新生児への感染が報告されている

SARSでは100人以上の妊娠女性が感染したと推測された
妊娠女性の方が症状が深刻(ただし確認数は少数)
妊娠初期の女性では57%が低酸素症による流産
24週以降では80%が早期分娩

香港では10人の妊娠女性が感染(非妊娠女性は40人)
死亡 30%(非妊娠女性では0%)
ICU 60%(非妊娠女性では17.5%)
挿管人工呼吸 40%(非妊娠女性では12.5%)
妊娠女性は腎疾患、血液凝固異常が多い

7人の妊娠女性が感染
死亡 28%(非妊娠女性では10%)
ICU 57%(非妊娠女性では20%)
妊娠継続女性の2人は子宮内発育不全が確認された

初妊娠女性5人が感染。2人が妊娠中期感染、3人が妊娠後期感染
発熱 100%
肺炎 100%
咳 80%
低アルブミン血症 80%
ALT上昇 60%
寒気/苦しさ 60%
リンパ球減少 40%
血小板減少 40%
ICU 20%
死亡 0%

新生児へのSARS-CoV感染は確認されなかった
母乳での授乳は子供への感染の危険性がある


Amoy Gardens housing estateでのSARSアウトブレイクでは3分の2が下痢症状
トイレを流すときの飛沫で感染した

ガイドライン
・病院は感染警戒度を引き上げること
・妊娠患者の症状とリスクを評価すること
・感染が疑われる妊娠患者は陰圧室へ隔離し毎時6回以上換気すること
・可能なら手術室や搬送室は陰圧設計し、防護服などで感染管理すること
・SARS患者の搬送時は部分/全身麻酔が好ましい
・新生児と母親は10日以上隔離すること。この期間、母乳は与えないこと
・各分野の者が集まってSARS管理マニュアルを作成すること
・妊娠患者の看護師はほかの患者を受け持たないこと。看護師自身の発熱などの症状を監視すること
・すべてのスタッフは感染管理について学ぶこと
・SARSやその他の感染症に備え、地域の保健当局は病院スタッフと連携して施設設計管理をすること


MERSの症状は多岐にわたる。無症状、急性呼吸器障害、敗血症、多臓器不全
肺炎の進行は1週間以内と速く、3分の1以上の患者が胃腸障害も併発する
SARSよりも致死率が高く、病状進行も速い
SARSよりもmildな感染が多いが、免疫不全患者や持病持ちにとってはSARSより深刻
致死率は34.4%
肺の疾患、糖尿病、腎不全、免疫系の疾患があるとリスクが高くなる
妊娠中はハイリスク

感染1308人中、5人が妊婦。妊娠中期から後期に感染
年齢 27~34歳
死亡 2人
周産期死亡 2人
帝王切開後新生児死亡 1人
健康な出産 1人

妊婦に対するMERS治療法はない
SARSでは重症患者へribavirinが用いられたが、新生児に対する催奇形リスクが示されている


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Return of the Coronavirus: 2019-nCoV
24 January 2020

MERSでは患者の1割が医療従事者
医療従事者は持病なく若いため軽症で致死率が低い

MERS-CoVでは12.5~25%が無症状感染者

SARS/MERSでは10%がR0が10以上のスーパースプレッダーとなる

FluTrackers.com, ProMED (promedmail.org)などが情報源として使える
※使えない

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Asymptomatic Middle East Respiratory Syndrome Coronavirus (MERS-CoV) infection: Extent and implications for infection control: A systematic review
11 December 2018

MERS-CoVの無症状感染者の割合

12.5% (2012/4~2013/10、n=144)
25.1% (2014、n=255)
41.9~81.8% (小児科)

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The reproductive number of COVID-19 is higher compared to SARS coronavirus
2020 Feb 13

2019-nCoVのR0

平均3.28(中間値2.79、IQR 1.16、1.4~6.49)

SARS-CoV R0=2~5

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The Covid-19 epidemic.
2020 Feb 12

初期症状は肺炎
子供には胃腸の症状と無症状もある

平均潜伏期間は5日、中間値は3日

初期症状は発熱、咳、鼻閉、倦怠感、上気道関連の症状
75%が呼吸困難
肺炎は発症から2~3週間でおきる

R0=2.2~3.58

致死率は2.2%

肺胞上皮細胞のACE2受容体を介したエンドサイトーシスで感染する

プロテインキナーゼのAAK1により感染阻止できる
アデノシンアナログのRemdesivirで病状改善した
エンドゾームpHを上げるクロロキンで感染をブロックできる可能性がある
lopinavir/ritonavirはSARSの治療に効果あり
モノクロナール抗体のleronlimab、RNAポリメラーゼ阻害剤のgalidesivirなども

※その他もろもろ治療剤あり

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Spatiotemporal Clustering of Middle East Respiratory Syndrome Coronavirus (MERS-CoV) Incidence in Saudi Arabia, 2012-2019
2019 Jul 15

MERS
サウジアラビア

春が一番多く、夏、秋、冬の順に多い

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サウジアラビアの気候

冬の最低気温15度
夏の最高気温35度

降水量は年間通じて少なく、春にわずかに降水がある程度

※春に湿度が若干上がる?

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Lack of Seasonal Variation of Middle East Respiratory Syndrome Coronavirus (MERSCoV)
2018 Sep 13

MERS
2015-2017
明確な季節差はない

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The characteristics of hDPP4 transgenic mice subjected to aerosol MERS coronavirus infection via an animal nose‐only exposure device
2019 Oct 30

エアロゾール感染の実験

マウスの鼻からMERS-CoVエアロゾール吸入で感染

潜伏期間5~11日で感染
体重減少7~11日目に観察
肺の病変7日目
肺の高濃度ウイルス3~9日目
脳の高濃度ウイルス7~9日目
60%が生存


DPP4受容体のないマウス、ハムスター、フェレットはMERS-CoVに感染しない
DPP4受容体はMERS-CoVのSタンパクの受容体結合ドメインと相互作用する。

hDPP4(ヒトDPP4)受容体発現マウスはMERS-CoVに感染し、肺炎を発症する。

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第29回志摩循環器力ンファレンス 心不全とサイトカイン
1997

サイトカインによって誘導される一酸化窒素が心機能障害や心筋細胞障害に関与する
急性心筋梗塞、心不全、心筋症などで血中サイトカインが高値

心不全薬によるサイトカイン産生抑制が心不全の長期予後の改善と関連する可能性がある

急性心筋梗塞患者でIL-1β、IL-6、TNF-αが高値

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新型肺炎の発症の仕組み

|   
(2020:02:03 13:30:56, SONY α7R IV, F9.0, 1/500, ISO:100, 61mm, 24-70mm F2.8(SEL2470GM), 撮影地, 潮位, 月齢:9.2, 長潮, 15.2℃, 994.9hPa, 52%)

2020年2月5日現在、日本での感染者は約32人(厚生労働省の発表は16人、32は報道で推定)、中国での感染者は2万4388人、感染の疑いがある人が2万3260人、重症が3219人、回復が912人、死亡が492人と発表されています。
また、タイで「日本から帰国したタイ人2人が日本で感染した可能性がある」との報道がありました。

厚生労働省の発表「新型コロナウイルス感染症は、我が国において、現在、流行が認められている状況ではありません。」の通り、今はまだ発症者が見つかったという話はありません。
しかし日本国内で新型コロナウイルスへの感染が広がっている可能性が高い状況が続いています。

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ということで新型肺炎を引き起こす新型コロナウイルス(2019-CoV)とよく似た動きをするだろうSARSコロナウイルス(SARS-CoV)における感染/発症の流れです。


SARSコロナウイルス(SARS-CoV)を体内に取り込むと、ヒト気管上皮細胞とヒトの肺で増殖する。
このとき体内に取り込む量が多いと潜伏期が短く死亡率が高くなり、少ないと潜伏期が長く生存率が高くなる。
潜伏期間は2~10日程度で感染性を持つ。

自覚症状は普通の風邪と同じく、38度以上の熱、悪寒、咳、下痢、息切れ、頭痛、筋肉のこわばり、全身の倦怠感、下痢。その状態が1週間ほど継続する。
この間にSARSコロナウイルス(SARS-CoV)に対する非特異的な防御反応と抗体の開発が行われる。

その後、産生された抗体はSARSコロナウイルス(SARS-CoV)と結合しウイルス抗体複合体を形成する。
ウイルス抗体複合体のFc領域は免疫細胞(B細胞)のFcγRIIへ結合、免疫細胞内へ侵入し、抗ウイルスサイトカイン類を減らし炎症性サイトカインの放出を促す。

炎症性サイトカインが増加すると、それにより肺へマクロファージなどが集まり、急激に肺炎を発症する。
この段階の肺炎はマクロファージとTリンパ球の浸潤による肺胞損傷で、炎症性、浮腫、ガラス状膜変化であり、肺細胞の剥離が顕著。体内細胞の細胞質でSARSコロナウイルス(SARS-CoV)が見られるケースもある。

肺炎発症から10日後頃からさらに肺胞損傷で線維症、扁平上皮化生、多核ジャイアント細胞の増加がみられる。この段階はサイトカインの寄与は少なく、また肺の中のSARSコロナウイルス(SARS-CoV)量も少ない。
この頃には人工呼吸器の装着が必要となる。

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まだまだ資料を読み切れていないので理解できていないことだらけです。
興味深いのは感染量が多いと死亡リスクが大きくなる点と、肺炎の後期にはサイトカインストームの寄与が少なく、コロナウイルスも少ないという点。
意外に体内からのウイルス除去は速く、サイトカインストームも短期的なので、
肺炎発症初期からウイルスが消えるまでサイトカイン産生を抑えきれればなんとかなりそうに感じました。


SARS/MERSの報告を見ると未成年での感染/発症例がほとんどありません。
子供の風邪の引きやすさを考えると直観的にこれはおかしいと感じます。実際は感染しているものの、抗体産生が起きず発症もしない。また、後々の血清検査(抗体検査)でも感染を検出できないと考える方が自然です。
(子供のおたふく風邪が重症化しないのと同じ?)

SARS/MERSと異なり肺炎を発症していない場合でも、新型コロナウイルスは感染性を持ちます。
都市部では満員電車などで感染が広がることが容易に想像できますが、地方では子供の学校を媒介とした感染が起きそうな気がします。終息後に子供の有無と感染/発症の関係がどうなるか興味あるところです。



以下は今回参考にした資料とその一部抜粋。

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在香港日本国領事館「過去のお知らせ(2003)」
在香港日本国領事館

潜伏期間は最大10日、平均5~6日。
自覚症状は38度以上の熱、悪寒、咳、下痢、息切れ、頭痛、筋肉のこわばり、全身の倦怠感、下痢。
発症者の80~90%の人は回復。10~20%の感染者は重症化して人工呼吸器の装着などが必要になる。
肺炎患者の致死率は10%(致死率の分母は感染数ではなく肺炎患者数)。

自覚症状発症後は感染力があり2~3人に感染を広げる。
接触感染と飛沫感染(1mから2m程度の濃厚接触)が中心。
空気感染の可能性は否定できない(重病人を閉じ切った部屋で看病する場合などは空気感染も考えられる。通常は空気感染しない)。
感染地からの輸入品・郵便物は心配ない。

「SARS」は肺炎を伴う症状として定義されているため、SARSウイルスに感染して発熱など自覚症状が現れた人であってもSARS患者としては扱いません。肺炎を発症して初めてSARS患者としてカウントされます。

回復後も呼吸困難などの肺機能低下の後遺症がある人がいる。原因がSARSか薬剤なのかは不明。

コロナウイルスが直接細胞障害を引き起こすのではなく、過剰な免疫反応により白血球が肺を攻撃することで肺炎が起きます。

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Association between Severity of MERS-CoV Infection and Incubation Period
2016 Mar
Victor Virlogeux, Minah Park, Joseph T. Wu,1 and Benjamin J. Cowling


MERS@韓国
n=170

潜伏期の短さと死亡に相関がある。0.83%/day(信用区間0.68~1.03)で死亡率が減る。

潜伏期は0~21日。

死者の潜伏期は6.4日(信用区間5.2~7.9、n=36)
生存の潜伏期は7.1日(信用区間6.3~7.8、n=134)
その差は0.62日(信用区間0.99~2.04)


※どの信用区間も95%

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Incubation Period Duration and Severity of Clinical Disease Following Severe Acute Respiratory Syndrome Coronavirus Infection
2016 Sep 1
Victor Virlogeux,1,2 Vicky J. Fang,2 Joseph T. Wu,2 Lai-Ming Ho,2 J. S. Malik Peiris,2,3 Gabriel M. Leung,2 and Benjamin J. Cowling2

SARS
潜伏期の短さと死亡に相関がある。

サンプル数 死亡302(17%) 生存1453(83%) 全体1755
平均年齢  死亡66.6歳  生存38.7歳   全体43.5歳
男性    死亡173(57%) 生存604(42%)  全体777(44%)
医療関係者 死亡129(43%) 生存276(19%)  全体405(23%)

死者の潜伏期間 平均3.7日(信用区間2.6~5.8)
生存の潜伏期間 平均4.8日(信用区間4.2~5.5)
その差は1.02日(信用区間0.41~2.22)

短い潜伏期間は感染濃度の指標となる

高濃度の感染量に曝された医療従事者は潜伏期が短い。


※どの信用区間も95%



Middle East respiratory syndrome: what we learned from the 2015 outbreak in the Republic of Korea
2018 Feb 27.
Myoung-don Oh, Wan Beom Park, Sang-Won Park, Pyoeng Gyun Choe, Ji Hwan Bang, Kyoung-Ho Song, Eu Suk Kim, Hong Bin Kim, and Nam Joong Kim

韓国のMERSアウトブレイク
n=186

致死率 20.4%(重症率ではなく致死率)

持病なしの死亡率は10.1%
持病持ちの死亡率は35.1%


潜伏期間 2-14日(中間値7日)
伝染性期間 1-11日
rRT-PCR陰性になるまで 17日(中間値)

熱8日(中間値)
肺炎が急に出るまで7日
人工呼吸まで9日(中間値)
死ぬまで14日(中間値)

男性59.7%
女性40.3%

患者82人
家族や訪問63人
医者8人
看護師15人
Paid care givers 8人
....

0.0% 10代以下
0.5% 10代(16才1人、持病あり)
7.0% 20代
14.0% 30代
15.6% 40代
22.6% 50代。中間値55才
19.4% 60代
16.1% 70代
4.8% ~86歳

曝露10分間、会話2分間で感染に十分




免疫を獲得するまで3週間。
無症状感染は、血清に抗体ある率0%
肺炎ない発症は、60.0%
呼吸障害のない肺炎患者は、93.8%
呼吸障害のある肺炎患者は、100%

生存した重症患者の血清抗体は11/11。12ヶ月以上検出された
生存したmild患者の血清抗体は2/6で検出


The most common coexisting medical conditions were hypertension (31.7%), diabetes (18.8%), solid organ malignancy (13.4%), and chronic lung disease (10.2%).



出産でのMERS-CoV感染は認められなかった。


MERS-CoVは湿度40%、20度で48時間以上生存


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Active Replication of Middle East Respiratory Syndrome Coronavirus and Aberrant Induction of Inflammatory Cytokines and Chemokines in Human Macrophages: Implications for Pathogenesis
24 September 2013
Jie Zhou, Hin Chu, Cun Li, Bosco Ho-Yin Wong, Zhong-Shan Cheng, Vincent Kwok-Man Poon, Tianhao Sun, Candy Choi-Yi Lau, Kenneth Kak-Yuen Wong, Jimmy Yu-Wai Chan ...



MERS-CoVは重度の肺炎や多臓器不全を起こし、高い致死率(MERSは50%、SARSは10%)を示す。

human monocyte derived macrophages (MDMs) =ヒト単球派生のマクロファージ

ウイルス増殖、サイトカイン/ケモカイン反応、SARS/MERS-CoV感染したMDM(マクロファージ)における抗原提示の状況を調べた。

MERS-CoVだけがMDM(マクロファージ)内で増殖した。

どちらも抗ウイルスサイトカイン(IFN-α、IFN-β)によって抑えられ、
どちらもTNFαとインターロイキン6で誘発された。

MERS-CoVの方が以下により大きく誘発された。
interleukin 12, IFN-γ, chemokines (IP-10/CXCL-10, MCP-1/CCL-2, MIP-1α/CCL-3, RANTES/CCL-5, and interleukin 8)

MERS-CoV感染したMDM(マクロファージ)の方がMHCクラスIと共刺激分子により増えた。



多くのMERS患者が急速に肺炎となっている。その多くが多臓器不全、リンパ球減少、好中球増加、血小板減少となった。
MERSはSARSと似るが、しばし腎臓不全が起きることや高い致死率という点が異なる。

マクロファージへのウイルス感染が病状悪化に寄与する。
マクロファージが生成したサイトカインやケモカインは免疫反応を引き起こす。
ほかのマクロファージであるMDMに比べて、ウイルス感染にたいして迅速に働く。

MERS-CoVはSARS-CoVよりも多くの臓器に広がる。
どちらもメインターゲットはヒト気管上皮細胞とヒトの肺。




ウイルス感染の反応において、マクロファージは炎症性サイトカイン/ケモカインを分泌し抗ウイルス系を活性化する。
しかしながらこれらの免疫細胞へのウイルス感染で炎症性物質生成の調節機構を破壊する。
SARSや鳥インフルエンザのヒト感染では、炎症誘発性物質のIL-6とTNF-αの異常な増加はウイルス感染による呼吸器の重症化で特徴的。

SARSではIFN-γによる免疫刺激効果が抗ウイルス効果よりも高い。

IL-12はT細胞やNK細胞の働きを促進するとともにそれらの細胞内で炎症性サイトカインの生成を誘導する。

MIP-1α, MCP-1, IP-10は感染場所での単球/マクロファージ、T細胞、NK細胞、急性炎症性細胞を強く化学誘引する。

顆粒球とT細胞に対する化学誘引のほかに、RANTESはT細胞とNK細胞の活性化を促す。

IL-8は好中球とその他の顆粒球への強い化学走性をもつ。ほかのケモカインの誘発剤ともなる。

抗ウイルス性IFNとサイトカインはSARS-CoVに感染したマクロファージや樹状細胞の中で誘発されない。
たぶんSARS-CoVは先天性免疫反応に対抗するために進化したから。

対照的に炎症性サイトカイン(IL-6、TNF-α)とケモカイン(IP-10、MIP-1α、MCP-1)は上昇する。

SARS患者で見られる炎症性サイトカイン/ケモカイン(IL-6, IL-8, IFN-γ, MCP-1, IP-10など)レベルは病状の重さや死亡と相関がある。
加えて患者の肺組織のマクロファージはサイトカインストームを引き起こし、また、SARSの病因と考えられている。

SARS-CoVとMERS-CoVに感染したMDM(マクロファージ)でのサイトカイン/ケモカインを比較することで類似傾向を見つけた。
特筆すべきは、ケモカインと免疫刺激サイトカインが集めた免疫細胞はMERS-CoVの方が多く、また、長引いた。
これがMERSの病状悪化と致死率の高さの要因と考えられる。


MHC class I、MHC class II、共刺激の関連遺伝子はMERS-CoV感染MDM(マクロファージ)で少し誘発された。レベル的にはわずかにSARS-CoVの場合よりも強い。
MERS-CoV感染した肺がん細胞での抗原提示の減少とは対照的。


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Viral-Induced Enhanced Disease Illness
2018 Dec 5.
Maria K. Smatti, Asmaa A. Al Thani, and Hadi M. Yassine

1.ウイルス抗体複合体のFc領域が免疫細胞のFcγRへ結合
2.Th1サイトカインのIL2、TNF-α、IFN-γが減り、Th2サイトカインのIL-10、IL-6、PGE-2、INF-αが増加する
  さらにSTAT経路が阻害されIRFレベルが下がり、その後抗ウイルスiNOSが減る
3.抗ウイルス反応が抑えられることでウイルス増殖が増える

※Th1サイトカインは細胞性免疫を亢進
※Th2サイトカインは炎症性サイトカイン。炎症を強め機能障害や細胞・組織の崩壊をもたらす。慢性関節リウマチなどでは炎症性サイトカインが病気を悪化

※色々な病気のサイトカインストームについて詳しい
※SARS/MERS、インフルエンザも

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SARS: clinical virology and pathogenesis
14 November 2003
John NICHOLLS Xiao‐Ping DONG Gu JIANG Malik PEIRIS


SARS患者の鼻咽頭の吸引、尿、便からウイルスが検出された。
発症3日目の患者の鼻咽頭の吸引サンプルのRT-PCRで80%検出できる。
発症10日目の患者の血清内細胞の免疫蛍光で感染細胞を確認できる。


発症から数日は呼吸経路と糞便にSARS-CoVは少ないが、11日をピークに増加する。

抗原反応が遅れる患者もいるので血清内細胞の免疫蛍光は少なくとも21日間するのがいい。
ただし急性症状期に高濃度のステロイド治療をしている場合は、発症から28日間が理想。


SARS肺炎には2フェーズある。
最初の10日で急性の肺胞損傷(DAD)がみられる。損傷は、炎症性、浮腫、ガラス状膜変化であり、肺細胞の剥離が顕著。体内細胞の細胞質でウイルスが見られるケースもある。
10日以降はさらに線維症、扁平上皮化生、多核ジャイアント細胞の増加がみられる。

ヒトを含む霊長類では肺からSARS-CoVが検出されている。

赤血球貪食現象を伴った間質性マクロファージ(INT)と肺胞マクロファージ(AM)の増加の前に亡くなった患者もいくらかいる。

霊長類の調査では
気管支リンパ節と脾臓肥大が見つかった。しかしリンパ球は少ない。
このリンパ球減少はインフルエンザ誘発性のマクロファージ減少症の病因と類似性がある。
肺胞マクロファージ(AM)の増加も見つかった。

インフルエンザではこの現象は、感染場所へ血中単核細胞がケモカイン刺激で集まることで説明できる。

通常、肺の肺胞マクロファージ(AM)は単球由来の最終形態であり、間質性マクロファージ(INT)はその前段階である。
肺胞マクロファージ(AM)は感染源に対する非特異的な防御を担い、間質性マクロファージ(INT)は間質性リンパ球と協力して特異的な免疫反応を誘発する。

サイトカインは線維症ステージに関与しないと考えられるが、初期段階の肺胞損傷メカニズムは明らかになっていない。
マクロファージによるTNF-αの増加はTリンパ球を導き肺胞隔炎となる。
肺胞壁と肺胞間質にTリンパ球が存在する。

最初の肺胞損傷ステージはマクロファージとTリンパ球の浸潤により引き起こされ、
次の人工呼吸器が必要となる繊維症ステージはサイトカインの寄与が小さく、肺の中に存在するウイルス量も少ない。

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新型コロナウイルスで何が起きるのか

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(2020:02:03 13:20:47, SONY α7R IV, F6.3, 1/1000, ISO:100, 64mm, 24-70mm F2.8(SEL2470GM), 撮影地, 潮位, 月齢:9.2, 長潮, 13.6℃, 991.7hPa, 52%)

少し前から新型コロナウイルス(2019-CoV)の爆発的な感染とそれによる伝染病(新型肺炎)が話題になっています。
2020年1月23日には中国の武漢が封鎖されたのを始め、中国内で封鎖が相次ぎ、2月3日現在では推定6500万人が封鎖エリア内に隔離されているという話があるほどです。

2020年2月3日現在、日本での感染者は20人、中国での感染者は1万7336人、感染の疑いがある人が2万1558人、重症が2296人、回復が516人、死亡が361人と発表されています。

ということで想像を交えて何が起きているか考えてみました。

SARSに関しての記事在香港日本国領事館「過去のお知らせ(2003)」は分かりやすく、ためになる内容なので一読をお勧めします。

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新型肺炎は2003年に中国で大感染したSARS(重症急性呼吸器症候群)や2012年に確認されたMERS(中東呼吸器症候群)、そしてごく一般的な「風邪」と同じくコロナウイルスによる感染性の病気です。

普通の風邪はほとんどの場合、発熱や咳などの軽い症状で終わります。
しかし新型肺炎やSARSなどは肺炎やそれによる重症化が起きます。

新型肺炎はSARSやMERSと類似点が多く、その感染や発症のメカニズムも類似していると考えらえます。
ただし一点だけ大きな相違点があります。それは「潜伏期間にも感染性がある」という点。SARSやMERSは自覚症状の現れた人のみ他人にウイルスを感染させますが、新型肺炎では熱も咳もない状態から他人への感染力を持ちます。


普通の風邪と新型肺炎などはその初期症状が同じです。
症状が風邪のまま終わるか、それともそれ以上の状態へ状態が悪化するかは免疫系の反応によって変わります。

新型肺炎を引き起こす新型コロナウイルス(2019-CoV)に感染しても潜伏期間最大14日間(早ければ2日、おおよそ1週間程度)は何も起きません(そしてそのまま何も起きず感染したことに気づくことすらなく回復することもあります)。

その後、普通の風邪を引いたのと同じ状態になり、38度以上の熱、悪寒、咳、下痢、息切れ、頭痛、筋肉のこわばり、全身の倦怠感、下痢などの初期症状が起きます。
この風邪の状態は1週間ほど続き、それで回復することもあります(MERSコロナウイルス(MERS-CoV)への感染では21%の人が回復します)。

風邪症状になった1週間後に急に肺炎になります。
肺炎になった2日後には人工呼吸器が必要になるほど悪化します(MERSでは肺炎になっても重症化せずに41%が回復します)
そして肺炎になった1週間後、風邪を引いてから2週間後に死亡します(MERSでは肺炎になったら44%、重症になったら74%が死亡します)。


新型コロナウイルスに感染すると潜伏期の1週間+風邪を引いている1週間の間に体内で新型コロナウイルスに対抗するための抗体が作られます。
体内で抗体がつくられると、正常であればその抗体によって新型コロナウイルスが中和されて回復するはずですが、そうはならずにADE(antibody-dependent enhancement)という反応が起きます。

ADEが起きると炎症性サイトカインの放出が増えます。すると炎症性サイトカインに刺激された白血球が肺を攻撃して肺炎が発症します。
そのときの炎症性サイトカイン量が少なければ軽い肺炎。多ければ重症の肺炎になります。
これはサイトカインの増加によって起きる症状のためサイトカインストーム(サイトカイン放出症候群)とも呼ばれています。


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炎症性サイトカインが増えるとなぜ肺が攻撃されるのかを始め、まだ調べきれていないことが多くて不明点ばかりですがおおよそ上記の流れだと思います。


WHOは1月31日に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言したものの、中国への渡航や貿易の制限などは必要ないとしました。
それを受けて日本政府は1月31日に「14日以内に中国・武漢市を含む湖北省に滞在歴のある外国人を当分の間、入国拒否する」としました。

日本は確認された感染は20人と少ないですが調査が行われていないためであり、実際には多くの感染者がいると考えられています。
さらに高確率で新型コロナウイルス感染者が中国から日本国内へ入国してしまう状態が続いています。

どう楽観的に考えても今後、日本で新型肺炎は流行します。
武漢のように患者数が増えすぎ診察すらできない状態にまで状況悪化するか、コントロールできるレベルに抑え込めるかは分かりません。2020年2月下旬~3月下旬に何が起きるか注目です。


現在は新型コロナウイルスの検出が(リアルタイム)RT-PCRでしか行えないため、一般的な日本人への調査は行われていません。
肺炎患者や診察に訪れた人などから大規模なサンプル収集をしたり、学校の生徒や公務員の発熱状態の記録をするなど、将来の医療のために厚生労働省が動けば貴重な研究資料になると思うのですが・・・


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SARSとMERSについて分かりやすい記事の一部をピックアップしてみました。

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在香港日本国領事館「過去のお知らせ(2003)」
在香港日本国領事館

潜伏期間は最大10日、平均5~6日。
自覚症状は38度以上の熱、悪寒、咳、下痢、息切れ、頭痛、筋肉のこわばり、全身の倦怠感、下痢。
発症者の80~90%の人は回復。10~20%の感染者は重症化して人工呼吸器の装着などが必要になる。
肺炎患者の致死率は10%(致死率の分母は感染数ではなく肺炎患者数)。

自覚症状発症後は感染力があり2~3人に感染を広げる。
接触感染と飛沫感染(1mから2m程度の濃厚接触)が中心。
空気感染の可能性は否定できない(重病人を閉じ切った部屋で看病する場合などは空気感染も考えられる。通常は空気感染しない)。
感染地からの輸入品・郵便物は心配ない。

「SARS」は肺炎を伴う症状として定義されているため、SARSウイルスに感染して発熱など自覚症状が現れた人であってもSARS患者としては扱いません。肺炎を発症して初めてSARS患者としてカウントされます。

回復後も呼吸困難などの肺機能低下の後遺症がある人がいる。原因がSARSか薬剤なのかは不明。

コロナウイルスが直接細胞障害を引き起こすのではなく、過剰な免疫反応により白血球が肺を攻撃することで肺炎が起きます。

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SARS(重症急性呼吸器症候群)の現状について
西川眞(新潟県保健環境科学研究所ウイルス科)

SARSウイルスは鼻汁、つば、喀痰、気管支肺胞吸引液、糞便、尿、嘔吐物などに存在。
鼻咽頭スワブではSARSウイルスの排出は、発症5~10日目に急激に増加する。
重症患者糞便中へのウイルス排出は1か月以上継続する。

体外に排出されたSARSウイルスの感染性保有期間は
室温、成人便で6時間
室温、下痢便で4日間

感染力は56度30分の過熱で大きく減少。
感染力はエタノール接触5分間で完全に失活。

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I's eye: 中東呼吸器症候群コロナウイルス
日本BD [日本ベクトン・ディッキンソン株式会社]

MERSにおけるADE(antibody-dependent enhancement)

一般的なコロナウイルスは風邪の原因として知られ、その抗体を多くのヒトが持っている。
MERS-CoV感染歴のないヒトであっても、通常のコロナウイルスの抗体とMERS-CoVの抗原が免疫複合体を形成しFcレセプターと結合すると考えられる。その結果、免疫担当細胞が刺激されてサイトカインが放出され炎症反応が起きる。
このような抗体による悪影響は抗体依存性感染増強(antibody-dependent enhancement:ADE)と呼ばれる。


※この記事は風邪ウイルスの抗体がADEにつながるとありますがそれを示す研究成果があるかは確認できませんでした

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Viral-Induced Enhanced Disease Illness
2018 Dec 5.
Maria K. Smatti, Asmaa A. Al Thani, and Hadi M. Yassine

一般的なADEの作用機序

1.ウイルス抗体複合体のFc領域が免疫細胞のFcγRへ結合
2.Th1サイトカインのIL2、TNF-α、IFN-γが減り、Th2サイトカインのIL-10、IL-6、PGE-2、INF-αが増加する
  さらにSTAT経路が阻害されIRFレベルが下がり、その後抗ウイルスiNOSが減る
(3.抗ウイルス反応が抑えられることでウイルス増殖が増える)

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Middle East respiratory syndrome: what we learned from the 2015 outbreak in the Republic of Korea
2018 Feb 27.
Myoung-don Oh, Wan Beom Park, Sang-Won Park, Pyoeng Gyun Choe, Ji Hwan Bang, Kyoung-Ho Song, Eu Suk Kim, Hong Bin Kim, and Nam Joong Kim

韓国のMERSアウトブレイク
n=186

重症率 20.4%

潜伏期間 2-14日(中間値7日)
伝染性期間 1-11日
rRT-PCR陰性になるまで 17日(中間値)

熱8日(中間値)
肺炎が急に出るまで7日
人工呼吸まで9日(中間値)
死ぬまで14日(中間値)


免疫を獲得するまで3週間。
無症状感染は、血清に抗体ある率0%
肺炎ない発症は、60.0%
呼吸障害のない肺炎患者は、93.8%
呼吸障害のある肺炎患者は、100%

生存した重症患者の血清抗体は11/11。12ヶ月以上検出された
生存したmild患者の血清抗体は2/6で検出

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WHO MERS Global Summary and Assessment of Risk (July 2019)
WHO
MERSの患者統計

n=2449のうち、845人が死亡
20.8%が無症状もしくはmild症状
32.7%が軽症
12.5%が重症ののち回復(46.5%が重症もしくは死亡)
34.5%が死亡(重症者の死亡率は74%、重軽症者の死亡率は44%)
#感染者の把握が十分に出来ていない可能性がある

n=2449の
年齢中間値は52歳(IQR37~65歳、IQR=中間値の50%範囲)
68.3%は男性
51.8%が持病あり(diabetes mellitus, hypertension, heart disease, chronic renal failure or lung disease)
17.9%が医療従事者


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初めてのレザークラフト

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(2020:01:24 14:24:54, SONY α7R IV, F3.5, 1/125, ISO:100, 70mm, 24-70mm F2.8(SEL2470GM), 17.9℃, 1019.6hPa, 63%)

去年の4月末に財布を落としてからずっと新しい財布が欲しいと思っていました。でもイマイチ良さ気な財布が見つからない…ということで型紙から作ることに。

この手の工作の完成度は「切断」ですべてが決まるので、革の切り出しと縫い穴開作りはレーザーカッターです。
革をレーザーで切るというのは産業的にはごく一般的。しかし趣味レベルでやっている人はあまりいないようで情報が少なく苦労しました。


再び雲の下から太陽が出てきました。写真…

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(2020:01:01 07:28:48, SONY α7R IV, F9.5, 1/200, ISO:100, 24mm, 24-70mm F2.8(SEL2470GM), 撮影地, 潮位, 月齢:5.9, 小潮, -1.2℃, 963.8hPa, 79%)

再び雲の下から太陽が出てきました。
写真左側にある山は甲山。その手前が北山貯水池。水面が凍結しているような色合いですが望遠レンズで見る限りは凍っていませんでした。


ビルがオレンジ色に染まりその影が放射状…

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(2020:01:01 07:12:09, SONY α7R IV, F9.0, 1/80, ISO:100, 194mm, 100-400mm F4.5-5.6(SEL100400GM), ☆, 撮影地, 潮位, 月齢:5.9, 小潮, -1.2℃, 963.8hPa, 78%)

ビルがオレンジ色に染まりその影が放射状に伸びる。こういうショット撮れたらなと思っていたのですが、雲があるせいで中途半端に。惜しかった・・・来年は琵琶湖かこの付近リベンジするか、はたまた遠くへ行くか。366日も先のことですが悩みます。


2020年の初日の出

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(2020:01:01 07:08:09, SONY α7R IV, F9.0, 1/40, ISO:100, 164mm, 100-400mm F4.5-5.6(SEL100400GM), ☆☆, 撮影地, 潮位, 月齢:5.9, 小潮, -1.1℃, 963.7hPa, 78%)

大阪の市街地を挟んだ反対側の尾根筋の雲が切れていてラッキー。雲の動きが速くどうなるかずっと不安だったのですが、御来光を拝めました。


ロガーによると最低気温はマイナス1.6…

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(2020:01:01 07:02:53, SONY α7R IV, F9.0, 0.1, ISO:100, 152mm, 100-400mm F4.5-5.6(SEL100400GM), 撮影地, 潮位, 月齢:5.9, 小潮, -1.2℃, 963.7hPa, 77%)

ロガーによると最低気温はマイナス1.6度。03時59分にマークしました。
ずっと「あと〇時間で日の出。そしたら帰れる」そんなことばかり考えていたので、東の空がオレンジ色に染まり出したときは本当にうれしかったですw


オレンジ色に輝く淀川

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(2020:01:01 06:38:35, SONY α7R IV, F9.0, 0.4, ISO:400, 203mm, 100-400mm F4.5-5.6(SEL100400GM), ☆, 撮影地, 潮位, 月齢:5.9, 小潮, -0.9℃, 963.5hPa, 75%)

淀川の河口、右端は阪神高速の中島パーキングエリアと中島料金所。橋を渡ってすぐがユニバーサルスタジオジャパン。写真の左端にある3本のビルは弁天町駅前の大阪ベイタワーなど。


2020年への年越しはハルヒ坂の少し上…

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(2020:01:01 00:05:52, SONY α7R IV, F3.5, 1/30, ISO:12800, 55mm, 24-70mm F2.8(SEL2470GM), 撮影地, 潮位, 月齢:5.9, 小潮, 2.9℃, 996.3hPa, 59%)

2020年への年越しはハルヒ坂の少し上で迎えました。
涼宮ハルヒの憂鬱が放映されていたのは14年も前だったのに坂の上には10台弱の車と人が年越しを聖地で迎える準備をしていました。本当は三脚で夜景を撮ろうと思っていたのですがそのままスルー。この写真も手持ちです。2020しょっぱらから手抜き。


一年ぶりの甲子園浜です。前回はこの付近…

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(2019:12:11 23:16:27, SONY α7R IV, F13.0, 20, ISO:800, 48mm, 24-70mm F2.8(SEL2470GM), ☆, 撮影地, 潮位, 月齢:14.5, 大潮, 9.2℃, 1016.3hPa, 73%)

一年ぶりの甲子園浜です。
前回はこの付近の浅瀬にもイワシがいたのですが今回はほぼ姿なし。


日本最古の現役灯台

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(2019:12:11 22:52:00, SONY α7R IV, F13.0, 15, ISO:800, 24mm, 24-70mm F2.8(SEL2470GM), ☆, 撮影地, 潮位, 月齢:14.5, 大潮, 9.7℃, 1015.8hPa, 69%)

現役の灯台としては日本最古な今津灯台です。
今年もまだ目の前が工事中でした。


今津灯台前のマリーナです。無風なので水…

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(2019:12:11 22:39:31, SONY α7R IV, F13.0, 13, ISO:800, 24mm, 24-70mm F2.8(SEL2470GM), 撮影地, 潮位, 月齢:14.5, 大潮, 10.5℃, 1015.6hPa, 68%)

今津灯台前のマリーナです。無風なので水面が鏡!


ゲゲゲの鬼太郎 水木しげる邸跡

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(2019:12:11 22:20:10, SONY α7R IV, F4.5, 1/125, ISO:1000, 24mm, 24-70mm F2.8(SEL2470GM), 撮影地, 潮位, 月齢:14.5, 大潮, 14.5℃, 1015.9hPa, 59%)

阪急今津駅のすぐ近く。
水木しげる邸跡らしいですが、街灯の下に表示があるのみで特に何も残っていませんでした。


前回もこの人?撮ったような。ということ…

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(2019:12:04 19:14:20, SONY α7R IV, F2.8, 1/125, ISO:1000, 70mm, 24-70mm F2.8(SEL2470GM), ☆, 撮影地, 潮位, 月齢:7.5, 小潮, 12.4℃, 1026.5hPa, 54%)

前回もこの人?撮ったような。
ということで100万人のキャンドルナイト winter 西梅田ナイトでした。


100万人のキャンドルナイトはただ単純…

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(2019:12:04 18:51:00, SONY α7R IV, F2.8, 1/125, ISO:1250, 47mm, 24-70mm F2.8(SEL2470GM), 撮影地, 潮位, 月齢:7.5, 小潮, 12.7℃, 1025.8hPa, 52%)

100万人のキャンドルナイトはただ単純にロウソクを灯すだけではないので見ていて飽きません。


  

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